« ジェームズ・ヴィンセント「計測の科学 人類が生み出した福音と災厄」築地書館 小坂恵理訳 | トップページ | フランク・M・スノーデン「疫病の世界史 上・下」明石書店 桃井緑美子・塩原通緒訳 2 »

2025年1月28日 (火)

フランク・M・スノーデン「疫病の世界史 上・下」明石書店 桃井緑美子・塩原通緒訳 1

本書の目標は関連分野の専門家に届くことでなく、疫病の歴史に興味を持ち、微生物からの新たな挑戦に人間社会がどれだけ備えられていいるかを心配する、一般読者や学生に、議論をしてもらえるようにすることなのだ。
  ――まえがき

感染症は経済危機や戦争、革命、人口動向と同様に、社会の動きや変化を理解するのに欠かせない要素だ
  ――第1章 はじめに

【どんな本?】

 新型コロナは、またたく間に世界中に広がった。航空機など交通機関の発達により、国境を超えた人の移動が増えたためだ。これに対応するため、人間は様々な措置を講じた。各個人はマスクをして手洗いを心がけ、民間企業は在宅勤務を増やし、政府や自治体はワクチンを手配し、ロックダウンなど強硬な手段に出たケースもあった。

 古来から疫病は人類史に暗い影を落とし、社会に大きな影響を与え、時として歴史の行方すら左右した。ただ、その影の形や大きさは、疫病の性質や種類により、また医学知識・技術や社会の性質により異なる。

 本書は、主に西欧と北米を視野に据え、ペスト・天然痘・コレラなどの伝染病が人類の歴史と社会に及ぼした影響を見つめ、また古代ギリシアのヒポクラテスから現代までの医学の発達をたどり、疫病と人類の関係を描く、一般向けの歴史・科学解説書である。

 なお、上巻・下巻それぞれ副題がついている。上巻は「黒死病・ナポレオン戦争・顕微鏡」、下巻は「消耗病・植民地・グローバリゼーション」。

【いつ出たの?分量は?読みやすい?】

 原書は Epidemics and Society: From the Black Death to the Present (Open Yale Courses), by Frank M. Snowden, 2020。日本語版は2021年11月18日初版発行。単行本ハードカバー縦一段組み上下巻で本文約369頁+396頁=約765頁に加え訳者あとがき3頁。、9.5ポイント43字×19行×(369頁+396頁)=約625,005字、400字詰め原稿用紙で約1563枚。文庫なら上中下巻ぐらいの大容量。

 見た目のお堅い印象を裏切って、意外と文章はこなれていて親しみやすい。内容もわかりやすい。それぞれの疫病の性質を示すため、病原体の性質や感染経路や症状などの説明がある。ウイルスと細菌の違いも怪しい人向けに、丁寧に説明しているので、理科が苦手でも大丈夫だ。歴史も背景や情勢をしつこくない程度に解説していて、素人でも充分についていける。

 「まえがき」には「イェール大学の学部課程の講座から発展したもの」とあるが、そこまで前提知識は必要ない。本を読み慣れていれば中学生でも読みこなせるだろう。

【構成は?】

 ほぼ病気ごとに分かれていると共に、穏やかに時代ごとともなっている。各病気ごとに独立しているが、第2章は全体の前提・基礎となる所なので、なるべく頭から読もう。

クリックで詳細表示
  • 上巻 黒死病・ナポレオン戦争・顕微鏡
  • まえがき/新版まえがき
  • 第1章 はじめに
  • 第2章 体液理論による医学 ヒポクラテスとガレノスの遺産
    病気は神の業である/病気は悪霊の仕業である/ヒポクラテスの革新/体液理論の医学哲学/ガレノスとテキスト偏重/体液理論の残したもの/神殿医療/まとめ
  • 第3章 ペスト、三度のパンデミック
    ペストと公衆衛生/ペストの影響/三度のパンデミック
  • 第4章 ペストという病気
    ペストの病因/症状と治療/ペストの病型/まとめ
  • 第5章 ペストへの対応
    市民の自発的な対応/公衆衛生対策/評価
  • 第6章 エドワード・ジェンナー以前の天然痘
    感染症を比較する/ウイルス性疾患/伝播/症状/治療
  • 第7章 天然痘の歴史への影響
    ヨーロッパの天然痘/アメリカの天然痘/天然痘と公衆衛生
  • 第8章 戦争と疾病1 ナポレオンと黄熱とハイチ革命
    サン・ドマング/「苦い砂糖」/社会の緊張/奴隷反乱と黒いスパルタクス/奴隷制度回復をねらうナポレオンの戦い/フランス軍の壊滅/まとめ
  • 第9章 戦争と疾病2 1812年のロシア、ナポレオンと赤痢と腸チフス
    ニエーメン渡河/ロシアの奥へ/赤痢/ボロジノの戦い/モスクワで/敗走/発疹チフス/まとめ
  • 第10章 パリ臨床学派
    体液病理論の危機 パラケルスス/正統医学への科学からの異論/パリの知識革命の背景/パリ病院学派の活動
  • 第11章 衛生改革運動
    パリの衛生学/エドウィン・チャドウィックと救貧法改正/病気の不衛生環境説 トマス・サウスウッド・スミス/衛生報告書(1842年)/衛生改革運動/衛生設備の健康への効果/衛生思想と芸術/衛生観念の高まりが公衆衛生に残したもの
  • 第12章 細菌病原説
    思想と組織の基礎 パリの病院医学からドイツの研究室医学へ/技術の基礎 顕微鏡と「アニマルクル」/著名な三人 パスツール、コッホ、リスター/「研究室医学」と専門職としての医師/細菌説の家庭生活への影響/まとめ
  • 第13章 コレラ
    病因、症状、芸術への影響/治療/疫学とナポリの例/コレラの恐怖 社会の緊張と階級対立/公衆衛生とコレラ 都市の改造/新たな生物型 エルトール型コレラ菌/第七次パンデミックの発生/リタ・コルウェルとコレラの環境病原巣の発見/ペルーにおける現代のコレラ/2010年以降のハイチ
  •  註
  • 下巻 消耗病・植民地・グローバリゼーション
  • 第14章 「消耗病」 ロマン主義時代の結核
    病因/症状と段階/消耗病についての医学理論/消耗病と階級とジェンダー/消耗病と人種/ロマン主義/消耗病による社会への影響/長患い
  • 第15章 「伝染病」 非ロマン主義の時代の結核
    接触伝染病/結核との闘い/療養所/予防所/健康教育 衛生意識/「闘い」の評価/戦後の時代と抗生物質/結核の新たな緊急事態
  • 第16章 ペスト第三のパンデミック 香港とボンベイ
    細菌説と瘴気とペスト/ボンベイの壊滅/イギリスの植民地ペスト対策/市民の抵抗と暴動/ペスト対策の方向転換/世界が学んだこと
  • 第17章 マラリアとサルディーニャ 歴史の利用と誤用
    マラリア原虫と、その生活環/症状/伝播/サルディーニャ島の世界的な重要性/マラリアと、その同義語とされたサルディーニャ/最初のマラリア撲滅運動 DDT以前/第二次世界大戦後の危機/第二次マラリア撲滅運動 ERALAASとDDT/その他の根絶要因/まとめ
  • 第18章 ポリオと根絶問題
    ポリオという病気/現代ポリオ/新たな科学的理解 希望から失望へ/カッター事件/世界的な根絶に向けての取り組み/2003年から2009年までの挫折
  • 第19章 HIV/エイズ 序論と南アフリカの事例
    エイズの起源/HIVと人体/感染経路/治療と予防/南アフリカでのパンデミック
  • 第20章 HIV/エイズ アメリカの経験
    アメリカでの起源/最初に認められた症例/生物医学技術/初期の検査と命名/スティグマ/伝播/「怒れる神の復讐」とエイズ教育/複合流行/まとめ
  • 第21章 新興感染症と再興感染症
    不遜の時代/もっと危険な時代/デング熱とコレラの教訓/院内感染と薬剤耐性
  • 第22章 21世紀のためのリハーサル SARSとエボラ
    再武装/重症急性呼吸器症候群 SARS/エボラとの闘い/まとめ
  • 第23章 COVID-19の震源地 ロンバルディアの2020年1月から5月まで
    グローバリゼーション/人口統計/大気汚染/パンデミックのはじまり/初期の公衆衛生対策/危機/全国的なロックダウン
  • 訳者あとがき/註/参考文献/事項索引/人名索引

【感想は?】

 とりあえず上巻を読み終えたので、その感想を。

 新型コロナの流行で、私たちは思い知った。疫病の被害は、政府の対応次第で違ってくる、と。

 また、在宅勤務が増え、スポーツの試合や音楽のライブなど娯楽産業は大きな被害を受けた。多かれ少なかれ、社会も変化を意義なくされた。

 つまり、疫病は社会と深い関係にあるのだ。社会の性質は疫病の被害状況に影響し、疫病もまた社会の運営に影響を与えるのである。

 科学も医学も発達し、またたく間に病因は新型コロナウイルスだと特製され、感染経路も主に空気感染と見当がつき(よってマスクで多少は防げると防衛策が分かり)、すぐにmRNAワクチンが開発される今世紀でさえ、この騒ぎだ。

 病気の原因も正体もわからなかった昔なら、どんな事態になっていたやら。もっとも、その分、人の交流も少なかったから、流行の広がりもゆっくりしていただろうけど。

 さて、本書は現代的な医学が発達する前から話が始まる。医学の歴史では最も有名な人物ヒポクラテスの思想は、病気に対しヒトが持つ思い込みや偏見を浮き上がらせる。

(ヒポクラテス全集は)多面的でも、そこには一貫した論理がある。病気とは自然原因によってのみ引き起こされ、合理的な方法によってのみ治療しうる純粋な自然現象であるということだ。
  ――第2章 体液理論による医学 ヒポクラテスとガレノスの遺産

 神の怒りでも悪霊の祟りでもない、と言いたいのだ。困ったことに、エイズ対策の議論でも分かるように、現代でも似たような偏見に囚われた人たちは多く、しかも組織化されてるからタチが悪い。つかWHO脱退とか正気かトランプ。

 さて、本書が最初に取り上げるのは黒死病ことペストだ。幸い日本じゃ流行らなかったが、欧州では三度も流行し、人口を激減させた。当時のペストの特徴は、被害者を選り好みしない点だ。貧しい者も富む者も、卑しい者も高貴な者も、見境なく毒牙にかける。それだけに、権力者も検疫などの対策に本腰を入れる。

ペストは、社会にある重大な動きを起こした点でも無視できない影響を残した。公衆衛生の発達である。
  ――第3章 ペスト、三度のパンデミック

 凶悪なペストの流行がなかなか収束せず、何度もぶり返した理由の一つは、こんな所にもあった。

(ペストの感染を世界的に)つなげたものの一つが罹患者の衣服である。近代初期には衣類は貴重だったので、死者の衣服や寝具は再利用されたり箱に詰めて市場や祭りで売られたりし、そこに蚤が生きたまま紛れ込んだ。
  ――第4章 ペストという病気

 産業革命で布が安くなったのは、実にありがたい。それはともかく、ペストは人を減らしただけでなく、国民と政府の関係も変えた。先の検疫でわかるように、政府の役割と権力が増えたのだ。

ペスト規制は政治史にも長い影を落とした。国家権力がそれまで対象外だった人間の生活の領域にまで伸長したのである。(略)近代国家の権力と正当性の増大を促したのである。
  ――第5章 ペストへの対応

 このペストの項では、流行収束の原因として鼠の種類の違いを挙げているのも面白い。かつてはあまりヒトを恐れないクマネズミが媒介していたが、ヒトを避けるドブネズミがクマネズミのニッチを奪い、よってヒトが感染する機会が減ったって説。

 はいいが。ペストは齧歯類(につく蚤)が媒介する。そしてペスト菌を保持する野生の齧歯類の集団があり、例えばアルゼンチンの南部に群生地があって、そこに入り込んだヒトが21世紀の今日でも罹患し…なんて怖い話も出てくる。これだから人獣感染症は。

 そう、人獣感染症はタチが悪いのだ。野生動物に潜むから。気になる人は「スピルオーバー」をどうぞ。逆に人間だけに限られた疫病の代表が、天然痘。

(天然痘根絶の)成功の理由の一つは、天然痘ウイルスを保有する動物が(人間の)ほかにいなかったからなのだ。
  ――第6章 エドワード・ジェンナー以前の天然痘

 根絶できたもう一つの原因が、地球規模で根絶に向け協力できたこと。これまた社会の対応で疫病の被害が違ってくる例の一つだね。

 根絶は天然痘の明るい話題だが、コロンブス交換の時代じゃおぞましいネタとなる。そう、天然痘が南北の米大陸の原住民を一掃したのだ。これに砂糖や綿花のプランテーションが、奴隷貿易の推進力となり…

アメリカ大陸で奴隷制度が発達し、悪名高い中間航路が確立されたことには、感染症が大きな要因となっていたのである。
  ――第7章 天然痘の歴史への影響

 これは「蚊が歴史をつくった」にも詳しく書かれていた。

 その奴隷が立ち上がり、白人を追い出したのがハイチ。反乱の首謀者は、疫病を武器として使った。

トゥーサン・ルヴェルテュール(ハイチ独立運動の指導者、→Wikipedia)「敵を撃退してくれる雨季を待つあいだ、われわれの武器は破壊行為と火のみであることを忘れるな」
  ――第8章 戦争と疾病1 ナポレオンと黄熱とハイチ革命

 一般的には英雄として持ち上げられることが多いナポレオンだけど、本書じゃ完全に悪役になってる。しかもええトコなし。ハイチに続きロシアでも彼の軍は疫病で大打撃を受けるのだ。

ロシアでも疫病がフランス軍を襲い、ナポレオンの野望を打ち砕いた。戦いの行方を決定したのは戦略力でもなければ軍事力でもない。赤痢と発疹チフスだった。
  ――第9章 戦争と疾病2 1812年のロシア、ナポレオンと赤痢と腸チフス

 軍隊は若い男が大勢群れて暮らす。大抵はロクに教育もなく、衛生概念に乏しい。だからいったん疫病が流行ると歯止めが効かない。それでも勝ってるうちは栄養状態も良く抵抗力があるが、負けが込むと食う物にも困り体力が落ちる。それでも連日の行軍は続く。

前進中は夏の暑さのなかを30キロ近い背嚢を背負い、背丈ほどもあるフリントロック式マスケット銃を携え、首に弾薬帯を引っかけ、手に銃剣と剣を持って、一日に24キロから32キロを移動した。
  ――第9章 戦争と疾病2 1812年のロシア、ナポレオンと赤痢と腸チフス

 ここでロシアは焦土作戦(→Wikipedia)を取り…

 寒冷地じゃ疫病は勢いを失いそうな気もするが、軍隊は風呂にも入らず着替えもしない暮らしが続くんで、20世紀に入っても「スターリングラード」で亡くなった兵の遺体から虱が集団で引っ越す話があったりする。

 ナポレオンが火力を重んじたように、医学も次第に変わってくる。ヒポクラテスやガレノスの体液説から脱却しようとする動きだ。そのきっかけとなったのが、パリ臨床学派。古典的な医学書より、患者の観察を重んじる、現場主義な方針だ。なんかよさげだが…

パリの(臨床学派の)病院は医学と科学の知識を深めることを目的としていた。患者の治療よりも知識の向上を重んじたのである。
  ――第10章 パリ臨床学派

 ということで、治療の成績はイマイチだったとか。とはいえ、医学の思想としては大きな転換を成している。

疾患特有性という革命的な概念である。病気はそれぞれの不変の特徴によって区別でき、したがって(分類学のカール・フォン・)リンネの方法にもとづいて分類できると彼ら(臨床学派)は確信した。
  ――第10章 パリ臨床学派

 それまで、病気はみな一つだったのだ。原因は体液のバランスが崩れたから、の一点張り。個々の病気にはそれぞれ別々の原因がある、とは考えていなかったのだ。偉大なるヒポクラテスもガレノスも、この点は囚われていた。というか、現代でも「体に良い・悪い」って言葉に、そういう発想の残滓が残ってる気がする。

 それはともかく、体液でもなく神の怒りでも悪霊の祟りでもないなら、原因は何なのか。ってんで出てきたのが瘴気説。かのナイチンゲールも瘴気説だった。今では間違いと分かるが、クリミア戦争でのナイチンゲールの活躍が示すように、一応の効果はあった。ただ、住宅や上下水道など、大規模なインフラの整備が必要で、それを為しうるのは強力な政府だけなのだ。

チャドウィックの改革は確固としたトップダウン主義、中央集権主義であり、国家権力が著しく強大になった「ヴィクトリア時代の統治革命」の第一歩だったのだ。
  ――第11章 衛生改革運動

 やがて顕微鏡の発達や医学の進歩で、細菌説が瘴気説に取って代わる。はいいが、ここでも思い込みが。

パスツールは仔細な観察と培養によって、細菌には形態、栄養、脆弱性の違いから種別があることを明らかにした。
  ――第12章 細菌病原説

 そう、当初、すべての細菌は同じ種だと思っていたのだ。まあ瘴気なら一つの物質ですべて説明がつくわけで、その瘴気が細菌に代わったんなら、そう思い込むのも仕方がないか。

 いずれにせよ、細菌が原因だと分かると、今度は人々の考え方や暮らしにも変化が訪れる。要は黴菌を恐れ清潔を良しとする思想・文化が拡がるのだ。

人びとは(略)家庭を微生物のひそむ危険な場所と見なすようになった。家庭環境と日常の習慣は改善すべきものになったのである。
  ――第12章 細菌病原説

 詳しくは「清潔の歴史 美・健康・衛生」と「清潔文化の誕生」をどうぞ。

 とまれ、清潔を保つのは高くつく。現代の日本のように上下水道が発達し、清潔な水が楽に手に入る社会ならともかく、発展途上国のスラムでは、体・衣服・食料そして住環境を、清潔に保つのは難しい。その結果、コレラのような疫病が猛威を振るう。

「社会病」であるコレラは現在、弱者が顧みられず、ことに政治的な危機が重なってWHOのいう「複合緊急事態」にある社会でのみ流行が発生している。
  ――第13章 コレラ

 コレラは主に飲食物から感染する。上下水道が完備し、綺麗な水が大量に手に入り、清潔な環境を保てる、豊かな者には縁がない。狭く不潔なスラムにスシ詰めで住む、底辺の者が犠牲になる。社会の階層で被害が異なる性質があり、よって貧しい者の不平不満が暴動へと変わりかねない。これが犠牲者をえり好みしないペストとの違いだ。

 食べ物が原因だけに、かなり怖い話も出てくる。時代と場所によっては農作物の肥料に下肥を使う。これが感染の原因になる・だけでなく、葉物野菜のネタが怖い。レタスはアンモニアに晒すと発色が良くなるそうで、都市近郊の農家は町に売りに行く際、収穫後のレタスを…

 さすがに現代日本でそんな心配はないだろうが、他にも症状の説明などは冷静かつ客観的に書いている分、グロに弱い人には相当にキツかったりする。上巻では歴史的な話が中心だが、下巻では現代の話が多くなり…

【関連記事】

|

« ジェームズ・ヴィンセント「計測の科学 人類が生み出した福音と災厄」築地書館 小坂恵理訳 | トップページ | フランク・M・スノーデン「疫病の世界史 上・下」明石書店 桃井緑美子・塩原通緒訳 2 »

書評:科学/技術」カテゴリの記事

書評:歴史/地理」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ジェームズ・ヴィンセント「計測の科学 人類が生み出した福音と災厄」築地書館 小坂恵理訳 | トップページ | フランク・M・スノーデン「疫病の世界史 上・下」明石書店 桃井緑美子・塩原通緒訳 2 »