カテゴリー「日記・コラム・つぶやき」の102件の記事

2017年2月 8日 (水)

あたしのチクビは五千円

 半月ほど前、年に一度の定期健康診断があってね、今日、その結果を聞きに行ったの。そしたらね、胸のレントゲン写真に、丸くて小さいモヤッとしたのが写ってたの。

 先生、「とりあえずCT撮っときましょうか」って言うんで、言われるままCTスキャンして貰ったの。

 凄いのね、最近のCTって。

ベッドに寝っ転がって、ベッドごと白い機械のトンネルの中に入っていくんだけど。トンネルの枠の所に、液晶モニタがあるのね。そこに「息を止めて」とか「あと3秒です」とかのメッセージが出るのね。とっても親切。

 おまけに、結果もすぐに出るのね。先生がいる診察室と、CTスキャンの部屋は離れてるんだけど、スキャン撮ったその日のうちに、先生のパソコンにあたしの胸を輪切りにした画像が入ってるの。

 スキャンを終えて先生の診察を受けるまで、あたしが待ってたのは15分ぐらいだったかな? 先生、その間に他の患者さんの診察もしてたみたいだから、コンピュータが画像を処理するのにかかる時間は、もっと短いんと思う。

 それだけじゃないの。CTって、体を輪切りにして調べるでしょ。あたしが取ったのは胸なんだけど、最初の画像は首のあたり、最後の画像はお腹のあたりを輪切りにした画像って感じで、沢山の画像を撮って、それが先生の診察室にあるパソコンで見れるのね。

 で、先生、パソコンのマウス・ホイールをグリグリ動かすと、あたしの輪切り画像が、首の方からお腹の方まで、トンネルの中を走る動画みたいな感じで、滑らかに切り替わっていくのね。モノクロとはいえ、その画像処理能力には驚いたわ。

 もっとも、肺癌かもしんないって時に、そんな事を考えてるあたしもアレだけど。

 で、そのCTの結果。

センセ「ニップルですね」
あたし「ニップル?」
センセ「チクビです」

 レントゲン写真に写ってた「丸くて小さいモヤッとしたの」の正体は、あたしのチクビだったってわけ。安心したような、笑っちゃうような。一気に力が抜けちゃった。

 それはいいいんだけど、最後のお会計で。

お姉さん「¥5,250円です」

 げげッ。CD2枚買える値段じゃない。チクビのせいで五千円消えちゃった。あたしのチクビにそんな価値あるのかしら。

-----------------

 すんません。自分でも女言葉は気色悪いんで、今後は慎みます。 

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2017年1月19日 (木)

勝手に宣伝:日本翻訳大賞

 

第三回日本翻訳大賞の推薦が始まっている。

 嬉しいことに、誰でも推薦できる。対象は2015年12月1日~2016年12月末までに出版された翻訳書。12月がカブっているが、これにはちゃんとワケがあるそうな。

 元は著名な翻訳者が集まって始めた賞だが、私は面白い本を探す手段の一つとして使っている。SFはSFマガジン関係を漁ってればだいたいカバーできるんだけど、それ以外はなかなか目がいかない。そのせいで見逃した美味しい獲物を補うには、とても都合がいいのだ。

 私も推薦してきた。面白そうだし。あなたが好きな本を布教する格好の機会だ。ということで、是非あなたも好きな本を売り込んでいただきたい。そして私に美味しい本を教えて、私の読書生活を充実させるのだ。ふっふっふ。

 なお、締め切りは2017年2月5日(日)23:59まで。

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2016年12月31日 (土)

2016年に面白かった小説3つノンフィクション3つ

 去年同様、真面目に考えるとなかなか決まらないので、ほとんど気分で選んでる。後で考えなおしたら、きっと違うラインナップになるだろう。

【小説】

藤井太洋「ビッグデータ・コネクト」文春文庫
 月岡冬威が誘拐され、電子メールで犯行声明が届いく。彼は滋賀県の官民複合施設<コンポジスタ>のシステム設計・開発のキーパースンだった。京都府警サイバー犯罪対策課が捜査に乗り出すが、その協力者は、なんと二年前のコンピュータ犯罪の容疑者、武岱だった。
 ソフトウェア開発に関係する者なら、あまりのリアルさに身震いしてしまう作品。特にお役所関係の業務を請け負っている人には、日本ならではの面倒くさい、でも現場の人じゃないとわからない問題に、鮮やかにスポットライトを当てているのが嬉しい。他にも業界の内情を遠慮なくブチまけ、またタイトルが暗示するテーマも終盤でドカンと炸裂する。
A・G・リドル「アトランティス・ジーン1 第二進化 上・下」ハヤカワ文庫SF 友廣純訳
 南極で氷山に埋もれていたのは、失われたナチスの潜水艦だった。ジャカルタでは、自閉症の治療施設が襲われ、画期的な成果を示した自閉症児二人が攫われる。そして超国家的諜報組織クロックタワーの各支部は、世界的かつ組織的な総攻撃を受けていた。
 ナチスの潜水艦・ロズウェル事件・アトランティスなど、怪しげなキーワードを随所に散りばめ、キワモノかと思わせながら、ハイテンポな物語運びとサービス満点なアクションの連続で読者を引きずり回す、娯楽超大作。次々と広がる風呂敷にハラハラしたものの、見事にたたんでくれた。
パール・バック「大地 1~4」新潮文庫 新居格訳 中野好夫補訳
 貧しい農民の王龍が、地主の奴隷だった阿蘭を妻に迎える場面から始まる。見目こそ麗しくないものの、賢い阿蘭はよく働き、少しづつだが暮らし向きも良くなってきた。だが所詮は天任せの商売、雨が降らなければ旱魃に怯え降りつづければ洪水に流され…
 激動の中国を舞台とした一族の物語。ノーベル文学賞といわれれば難しそうだが、とんでもない。男の出世・女の意地の張り合い・ウザい身内・親子の確執など、ソープオペラ顔負けの身につまされるベタな人間ドラマが続く、読み始めたら止まらない大河小説だ。

【ノンフィクション】

ドミニク・ラピエール「歓喜の街カルカッタ 上・下」河出文庫 長谷泰訳
 インドのカルカッタ(現コルカタ)にあるスラム、アーナンド・ナガル(歓喜の街)。電気はもちろん水道もないが、人力車夫・ハンセン氏病患者・森の人・去勢者などが住んでいる。フランス人の若き司祭ポール・ランベールは、彼らと起居を共にすべく歓喜の街に住み着き…
 色々と濃い人が多いインドの中でも、最もディープな社会をつぶさに取材し、生きるため必死にあがく彼らの暮らしを通し、インドの現実を色鮮やかに描き出すドキュメンタリーの傑作。特に主役を務める人力車夫のハザリ、彼の漢が輝く終盤は、ある意味ハードボイルドですらある。
トーマス・トウェイツ「ゼロからトースターを作ってみた結果」新潮文庫 村井理子訳
 イギリスの美術大学の大学院生が、自分でトースターを作るまでのドキュメンタリー。たかがトースターと言うなかれ。なんと彼は自ら鉄鉱石を掘りだし、製鉄から始めるのだ。現代社会を支えるテクノロジーと産業の凄まじさを、「工作の宿題」を通し浮き上がらせる、ユーモラスな一冊。
 表紙のインパクトが見事。プラスチックと聞けば安物って印象があるが、その安物を作りだすのがどれほど大変なことか。などの真面目なテーマを扱いながら、語り口はあくまでも軽薄な美大学生なのも楽しいところ。特に石油を調達しようとするくだりは爆笑。
ジェレミー・スケイヒル「アメリカの卑劣な戦争 無人機と特殊作戦部隊の暗躍 上・下」柏書房 横山啓明訳
 2011年9月30日、アンワル・アウラキが無人攻撃機により暗殺される。合衆国市民だったが、アルカイダの幹部として盛んにインターネットでテロを煽っていた。米国滞在中は穏健なムスリムであり、2000年の大統領選でもブッシュを支持していた。なぜ彼はテロリストになったのか?
 彼の人生に加え、対テロで活躍する統合特殊作戦コマンド(JSOC)の誕生と躍進を追い、現代アメリカの間抜けな軍事政策を批判すると共に、わかりにくいイエメンやソマリアの紛争の経過と内情も親切に教えてくれる、衝撃の連続の本。

【おわりに】

 などと、とりあえず目についたものを挙げたけど、イーガンの直交シリーズも濃いし、ケン・リュウの「紙の動物園」は多彩な芸に幻惑されたし、アン・レッキーの「叛逆航路」は噂通りの傑作だし、半藤一利の「昭和史」やイアン・トールの「太平洋の試練」はガツンとやられるし、J・E・ゴードン「構造の世界」は地味ながら街の見方が変わるし、ガルブレイスの「不確実性の時代」は意外と親しみやすいし、ローレンス・レッシグの「FREE CULTURE」「CODE Version 2.0」はエキサイティングだし…と、やっぱり収穫の多い年だったなあ。

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2016年5月29日 (日)

ブロガーのうた

♪ おいらは ブロガー
炎上 ブロガー
おいらが 記事書きゃ
荒らしを よぶぜ

♪ おいらは ブロガー
ダイエット ブロガー
体重 グラフは
右肩 上がり

♪ おいらは ブロガー
三日坊主の ブロガー
最近の コメント
業者の スパム

♪ おいらは ブロガー
泡沫 ブロガー
おいらが 記事書きゃ
閑古鳥を よぶぜ

 ついカッとなってやった。今はスッキリしている。

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2016年4月 1日 (金)

王様の耳はロバの耳4

●IBMの創業者トーマス・ワトソンは予想した。
「世界にはコンピュータ5台分の市場がある」と。
愚かな発言と思われがちだが、私は妥当な数値だと思う。
当事の費用でコンピュータを使った時に、モトが取れる組織や個人の数は、その程度だろう。
コンピュータが普及した原因の一つは、値段が安くなりモトが取れる場面が多くなったためだ。

●学校教育などで、カリキュラムに何かを加えろ、と主張するのは簡単だ。
ただし、同時に、何を時間割から削るか、も同時に示すべきだろう。
大抵の場合、何かを加えるより、削る方が遥かに難しい。

●2進数は10桁で0~1023の数を表せる。ほぼ千=1キロだ。
つまり10ビットで1キロまで表現できる。
以下同様に、
20桁=20ビット=1メガ=約百万、
30桁=30ビット=1ギガ=約10億、
40桁=40ビット=1テラ=約1兆となる。

●毎年8%づつ人口が増えると、10年後には人口が2倍になる。
では100年後は?
約千倍に膨れ上がる。

●共感覚(→Wikipedia)という能力を持つ人がいる。
音を色で感じたり、味覚を形で感じたりする。
もしかしたら、霊感や第六感は、これかもしれない。

●その昔、某SF作家は予言した。
# A・C・クラークだと思うが、アイザック・アジモフかもしれない
「やがて電話は役に立たなくなる.。
 人類が増えると電話番号の桁も増える。
 やがて覚えきれない桁数になってしまうだろう」
予言は外れた。
今の携帯電話は番号やメールアドレスを覚えてくれる。
おまけに番号を入力しなくても、赤外線通信で交換すればいい。

●もしかしたらラッパーは現代の詩人なのかもしれない。
詩人というと高尚っぽいが、つまりは人々にウケるネタをリズムに乗せて語っていたのだから。

●吉川英治(→Wikipedia)がいい例なのだが。
昔の作家は何か格調が高そうに思える。
その最大の理由は、ファンの年齢層が高くなったためだろう。
大抵の社会では、年配者ほど社会的地位が高い。
そして社会的地位の高い者に好まれるモノは、高尚と見なされる。
# ライトノベルや週刊少年ジャンプと同じフィールドで勝負し続けて、
# 未だに生き延びている吉川英治って、凄い化け物だよなあ

●「犯人は必ず現場に立ち戻る」
「捕まる犯人は、だろ」

●左脳は論理が強く、右脳は直感に優れる、という説がある。
それはそれとして。
一般に、紳士服と婦人服はボタンのつけたかが違う。
紳士服は右手側にボタンがあり、婦人服は左手側にある。
幼い子供は、ボタンをはめるのが苦手だ。
暫く練習して、少しづつ上達してゆく。
男の子は右手でボタンをはめる。右手の動きを司るのは左脳である。
女の子は左手でボタンをはめる。左手を司るのは右脳だ。

●ただし。
Wikipedia の脳機能局在論の右脳・左脳論によると、
右脳と左脳の機能分担に関して、現時点ではいくつか異論が出ているようだ。

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2016年3月29日 (火)

ロックンロールの全てを表す六曲

 

前の記事で、楽しい宿題が出た。「ロックンロールについて知るのに大切なことすべてを含んだ六曲を選べ、ただしエルヴィス・プレスリーは別格なので除く」。著者が選んだのは、次の六曲だ。なお、リンク先はすべて Youtube。

  1. Little Richard - Long Tall Sally
  2. Beatles - Roll over Beethoven
  3. Jimi Hendrix - All Along The Watchtower
  4. Eric Clapton - Wonderful Tonight
  5. Prince — Little Red Corvette
  6. Sex Pistols - Anarchy In The U.K

 こういうのを考えるのはとても楽しい。そこで真似をして、私も六曲を選んでみた。

Deep Purple - Burn
 ハードロック/ヘシーメタルの代表であり、またバッハの「トッカータとフーガ ニ短調」を組み込むなどクラシックの美味しい所もチャッカリ拝借している。デヴィッド・カヴァデールの歌が入る時に、イアン・ペイスのドラムが暴れまわるアレンジは今も斬新。
Third World - Now That We Found Love
 ソウル・ミュージックの The O'Jays の曲を、レゲエ・バンドがアレンジしたもの。レゲエ独特の発声,タメの効いたパーカッション、後ノリのリズムとカリビアンな雰囲気満点ながら、切なさを感じさせるメロディーとコーラスのバランスがいい。
Eagles - Journey of the Sorcerer
 イーグルスはリュート族の楽器の使い方が巧みなバンドで、この曲ではバンジョー,アコースティック・ギター,スライド・ギターなどを贅沢に使いつつ、エレ クトリック・ギターも様々なエフェクトを加えて不思議な空間を創りあげ、プログレッシヴ・ロック的な味わいも持っている。
Free - Fire And Water
 ブルース・ロック代表。ソウルフルなポール・ロジャースの声、うねるようなアンディ・フレイザーのベース、タメの効いたサイモン・カークのドラム、そして噴出寸前にまで圧力が高まった情念を感じさせるポール・コゾフのギターと、どのプレイも絶品。
寺内タケシ&ブルージーンズ - 津軽じょんがら節
 一時期、ワールドミュージックとしてポール・サイモンやピーター・ガブリエルが各地の民族音楽を取り上げ、ポップ・ミュージックの幅を広げようと模索した頃があったが、そのずっと前から民族音楽=民謡を取り上げてたんだよなあ、この人。
Sex Pistols - Anarchy In The U.K
 様々な音楽を貪欲に取り込むのがロックだが、逆に「ロックの芯」を追求したのがパンクだろう。音もビジュアルも衝撃的だったが、実はマルコム・マクラレン がビジネスとして仕掛けた商業ロックでもあり、革命的なファッション・リーダーでもあり、またスキャンダルもふんだんに提供する所も、ロックの外せない一 面。

 とか挙げてきたが、ジャズ代表として Jeff Beck の Blue Wind が無いのは納得いかんし、テクノ代表としてYMO のライディーン も欲しいし、いやそれは Lipps Inc の Funkytown でファンクと一緒にとか、ニューヨーク・アンダーウラウンド代表として Television の Marquiee Moon も挙げたいし、豪快お馬鹿ロックンロールの標本 Georgia Satellites の I Dunno  は外せないし…

 とか考えると、絞り込むのはなかなか難しいくもあり、楽しくもあり。別の視点として男性シンガー・女性シンガー・ドラム・ベース・ギター・キーボードそれぞれの魅力を伝える曲を選ぶとか、切り口はいくらでもありそうだ。にしても、著者も私もピストルズを外せないあたり、やっぱり革命的だったんだなあ。

 なお、「この曲がないのはけしからん!」的な異論は喜んで受け付けます、はい。

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2016年2月25日 (木)

数式の姑息な読み方

 前の記事の「構造の世界」みたいな理系・技術系の本に数式はつきものだが、世の中に数式が好きな人は少ない。私も数式は苦手だが、幾つかのコツを覚えると、簡単な数式なら少しは楽しめるようになる。私が使っているコツは、だいたい次の4つだ。

  1. 定数は無視する。円周率のπや対数のeは「なかった」ものとする。
  2. 分子が大きくなると、同じ割合で結果も大きくなる。
  3. 分母が大きくなると、同じ割合で結果も小さくなる。
  4. 二乗や三乗があると、変わり方が極端になる。

 例えば、こんな式が「構造の世界」に出てくる。オイラーの座屈荷重を求める式で、柱などを曲げるのに必要な力を示す。ぶっちゃけた言い方だと、柱がどれぐらいの重さに耐えられるかを表す。

P=π(EI/L

 それぞれの記号は、こんな意味だ。

  • P:オイラーの座屈荷重(→Wikiedia)。柱の強さ。
  • E:ヤング係数(→Wikipedia)。大雑把に言うと、柱の材質の硬さ、または材質の曲がりにくさ。
  • I:断面二次モーメント(→Wikipedia)。太さや形などで変わる柱の硬さ。太い柱は硬く、細い柱は弱い。
  • L:柱の長さ

 これを、先の4法則に当てはめよう。

 まず、最初の「π」は円周率で定数なので、無視だ。二乗してるけど、どうせ無視するんだから気にしない。すると、こんな式になる。

P=(EI/L

 少し簡単になった。私は、上の数式から次の事を読み取る。

 Eはヤング係数の意味で、分子だ。そこで第2法則を使うと、こうなる。「ヤング係数が大きくなると、同じ割合でオイラーの座屈荷重も大きくなる」。かみくだくと、「強い柱が欲しいなら、硬い材質、例えば鋼鉄を使え」となる。

 Iは断面二次モーメントで、分子だ。そこで第2法則を使うと、こうなる。「断面二次モーメントが大きくなると、同じ割合でオイラーの座屈荷重も大きくなる」。普通の日本語なら、「柱は太いほど強く、細いほど弱い」だ。

 Lは長さで、分母だ。そこで第3法則を使おう。「長さが大きくなると、同じ割合でオイラーの座屈加重が小さくなる」。工学的には、「大きな座屈加重に耐えるモノが欲しいなら、長さを小さくしろ」となる。もっとわかりやすくすると、「柱は短いほど強く、長いほど弱い」かな?

 Lには二乗の印がついている。そこで第4法則を使う。「長さが大きくなると、オイラーの座屈加重が極端に小さくなる」。私なりの表現だと、「柱はちょっと長くしただけで、すんげえヤバくなる」となります。

 つまりは、出てくる記号(が意味するもの)の関係を掴むわけ。ヒトって、記号を覚えるのは苦手だけど、「お話の流れ」や「人物の関係」を掴むのは得意なんだよなあ。

 などと書いていくと、なぜヒトは数式が苦手なのか、わかってくる。文章だと、上の4パラグラフを使って説明せにゃならんほど多くの関係を、数式は "P=π(EI/L)" だけで表してしまう。それだけ、中身が濃いのだ。少ない文字数に沢山の意味を詰め込んだ、内容の濃い表現形式なんだから、中身を読み解くのに時間がかかるのが当たり前なわけ。

 そして、この「濃さ」が、数式の美しさでもある。散文では4段落も使わねばならない内容を、たった11文字で余すところなく表し、なおかつ、その意味する所については読者のイマジネーションに多くをゆだねてしまう。これほどまでに複雑な事柄を、これほどまで簡潔に表せて、かつ多くの余韻を残す表現を、「美しい」以外にどう評すればいいのか。

 次々と頁をめくっていくのも、読書の楽しみの一つだ。でも数式は、少し読むだけでも、沢山の時間を食いつぶしてしまう。この時間と進捗具合のアンバランスが、数式が嫌われる理由の一つだろう。これを意識して、数式が出てきたら「ここは読み解くのに多くの時間がかかる」と覚悟できれば、数式交じりの本も少しは読む気になれます。

 なお、この手口だと、定数を無視してるんで、実際に計算するには役に立たない。単に、数式が出てくる本でも少しだけ楽しめるようになる、それだけ。こうやって本読みは無駄な知識を貯えてゆく…と言いたいが、私のように脳ミソが劣化してると、読み終える度に内容を忘れていくので、結局は意味がないのであった。

 最後に、どうでもいい話なんだけど。私は最近のスマートでカクカクしててトゲトゲが沢山出っ張ってるガンダムより、昔のズングリムックリで丸っこくて下半身デブなザクの方が、壊れにくくて強そうに感じるんだけど、あなた、どうですか? だってさ、あのトゲって、すぐ折れそうでしょ。

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2016年2月22日 (月)

世代別SF作家ガイド111+1

 SFマガジン編集部編「SFが読みたい!2016年版」は、2015年のSF界隈の状況を伝える、年に一度のお祭り本だ。

 今年の特集は「世代別SF作家ガイド111」として、国内・海外問わず著名なSF作家を111人紹介している。ただ、1頁で2コマ=2人の作家を紹介するレイアウトであり、奇数の111人を載せたため、最後のコマが空白になってしまった。これは「最後のコマはお前が好きな作家を紹介しろ」的な編集部から読者への挑戦状だと勝手に解釈し、やってみた。

 なお、参考までに、それぞれの作家のコマは次の項目&文字数になっている。

  • 作家名の英語または原語表記
  • 作家名のカナまたは日本語表記
  • 作家概略:25字×3行=75字
  • 作家紹介:26字×20行=520字
  • 代表作:『代表作名』(発表年) 翻訳者 出版社
  • 代表作の紹介:12字×7行=84字

 では、私が偏愛する作家の一人、ロバート・R・マキャモンを紹介しよう。


Robert R. McCammon
ロバート・R・マキャモン
52年生まれ。1978年に「Baal」でデビュー。1987年「スワン・ソング」、1990年「マイン」、1991年「少年時代」でブラム・ストーカー賞を3度受賞。
 スティーヴン・キングとディーン・R・クーンツに次ぐ第三の男と呼ばれたマキャモンには、拭いがたいB級臭がつきまとう。本人もそれを厭ってか「もう超自然的なものは書かない」と宣言したが、あざといまでにケレン味を利かせながらも綺麗に物語をまとめる卓越した職人芸にこそ、彼の本領はある。また彼が描く主人公たちも、ローンに追いまくられ今日の食欲に負ける普通の人たちであり、それがペーパーバックを愛する読者の共感を呼び覚ます。加えて彼の魅力に欠かせないのが、奥底に流れる南部人の魂だ。典型的な聖邪の対立を描く代表作「スワン・ソング」では、読者が感じる聖なる側がただ日々を生き延びているのに対し、邪なる側は清浄かつ高邁な社会を実現するため私心を捨て邁進している点に注目しよう。一見わかりやすい善悪の対立に見せかけて、そもそも何が善悪を規定するのかという深い哲学的な問いを隠しているのだ。この問いに対し彼が示す解には、マーガレット・ミッチェルやスティーヴン・ハンターと同じく、独立不羈を尊しとする米国南部人の心意気が脈々と波うっている。(ちくわぶ)
『スワン・ソング』(1987)
加藤洋子訳
福武文庫
核戦争後の北米を彷徨う三組の旅人。奇跡の少女スワンと元悪役レスラーのジョシュ、ホームレスの狂女シスター、清浄な世界を望むベトナム帰還兵マクリン大佐。聖邪の最終決戦が始まる!

 などと試してみたが、やはり決められた文字数に文章を収めるのは難しい。プロのモノ書きの凄さをつくづく思い知らされた。もし真似したい人がいるなら、次のHTMLの雛形を参考にしてください。いやあ、我ながら table だらけで実に醜い html だよなあ。

<hr />
<table><tr>

<td>
英語または原語の著者名<br />
<strong>著者名</strong>
</td>

<td style="padding-left: 2em; width: 25em; height: 3em;">
著者の略歴:25字×3行=75字
</td>

</tr></table>

<table><tr>
<td colspan="2" style="width: 26em; max-height: 20em;">
 著者の紹介(紹介者名):26字×20行=520字
</td>
</tr></table>

<table><tr>
<td>
<strong>『代表作名』</strong>(発表年)<br />
翻訳者名<br />
出版社
</td>

<td style="padding-left: 2em; width: 12em; height: 7em;">
代表作の紹介:12字×7行=84字
</td>
</tr></table>
<hr />

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2015年12月31日 (木)

2015年に面白かった小説2つノンフィクション5つ

 去年も似たような事をかいたが、真面目に選ぶといつまでたっても決まらないので、ほとんど気分で選んだ。当然、順番はつけてない。去年は小説3ノンフクション3だったが、今年はノンフクションの収穫が大きかったんで、バランスを気にせず2+5とした。

【小説】

ジェイムズ・バイロン・ハギンズ「凶獣リヴァイアサン 上・下」創元SF文庫 中村融訳
 アイスランドの孤島で行なわれている、怪しげな実験。それは最終兵器「リヴァイアサン」を生み出そうとするものだった。最新のバイオ・テクノロジーをつぎ込んで誕生したソレは、世界の全てを滅ぼそうとする欲望と、人智を超えた思考能力を持つ怪物で…
 日本では2003年発売。最新科学で生み出された最強最悪の怪獣が、制御不能になって暴れまわるという、由緒正しい様式の怪獣物語。炎を吐いたり戦車砲に耐えられたり強靭な再生能力を持ってたりと、リヴァイアサンのスペックは無茶苦茶なのに、一応はソレナリの理屈をつけてあるのが嬉しい。
リチャード・バック「かもめのジョナサン 完全版」新潮社 五木寛之創訳
 1970年代のベストセラーに、著者自らが最終章を付け足した完全版。食糧あさりに余念のない仲間たちから離れ、ジョナサンは奇妙な事ばかりをしている。どうすれば、思いっきり遅く飛べるのか。逆に速く飛ぶにはどうすればいいか。両親はジョナサンを心配するが…
 今も昔も、この作品は読者が勝手に自分の主義主張を投影して、好き勝手に解釈しているけど、実の所は「新人パイロットが飛行技術をマスターする話」なのだと、次の作品「イリュージョン」の解説に書いてあった。何かの技術・技能を身につけようと頑張っているうちに、人としての生き方・考え方も変わってきた、そんな経験がある人は、そういう話だと思って読むと、心地よく読めます、きっと。

【ノンフィクション】

ラリー・コリンズ/ドミニク・ラピエール「パリは燃えているか? 上・下」早川書房 志摩隆訳
 1994年。ノルマンディより上陸した連合軍は着々と前進を続け、パリ奪回も時間の問題となる。だが連合軍総司令官アイゼンハワーは、パリ解放を後回しにするつもりだ。補給が追いつかないのである。その頃、新たにパリ司令官となったフォン・コルティッツに、ヒトラーは命令を下す。「パリを死守せよ。不可能なら、瓦礫の山に変えろ」と。同じ頃、パリでは共産党系を中心としたレジスタンスが、拳銃と火炎瓶で蜂起を画策していた…
 私の大好きなジャーナリスト・コンビ、ラリー・コリンズ&ドミニク・ラピエールのデビュー作。同じ頃、瓦礫の山となってしまったワルシャワに対し、パリはいかにして救われたのか。まさしく危機一髪でルーブルが救われた事がわかるばかりでなく、様々な軍事・政治勢力と思惑が絡み合う戦場のややこしさや、戦場となった土地に住む人々の暮らしが皮膚感覚で伝わってくる20世紀のドキュメンタリーの傑作。
デイヴィッド・ダンマー/ティム・スラッキン「液晶の歴史」朝日新聞出版 鳥山和久訳
 テレビ・パソコン・スマートフォンの画面として大流行の液晶。その名前は知っていても、どんなモノかを知っている人は少ないだろう。液晶とは何か、それは液体や固体と何が違うのか、いつ・誰が・どのように液晶を発見し、どのように応用されていったのか。現代科学技術の象徴とも言える液晶を通し、科学から技術そして産業へとテクノロジーが普及していく過程を描く。
 実はかなりとっつきづらい雰囲気の本だし、実際に中身も相当に専門的だ。だが、ビビらずに取り組もう。じっくり読めば、素人でもちゃんと理解できるようになっている。実は液晶の原理だけでなく、化学の光異性体や亀の甲、数学のテンソルなど、液晶を理解するのに必要な基礎知識について、幅広くかつ分かりやすく説明しているのが嬉しい。歯ごたえはあるが、読了後の満足感も半端ない。
ジェレミー・スケイヒル「ブラックウォーター 世界最強の傭兵企業」作品社 益岡賢・塩山花子訳
 ブラックウォーター、現在はアカデミと名乗っている。世界中に二万名以上の傭兵を派遣する、世界最大の民間軍事企業だ。その設立からイラク戦争による急成長を通し、現在の戦場にはびこる傭兵の実態を明らかにすると共に、彼らが戦場に及ぼす影響、そして合衆国政府との関わりを暴く、衝撃のドキュメンタリー。
 なぜ民間軍事企業が注目され、問題視されるのか。なぜアフガニスタンやイラクの情勢がいつまでたっても落ち着かないのか。ブラックウォーター社の急成長の秘密は何か。世界的な傭兵企業の成長過程を明らかにしつつ、合衆国の軍事政策やネオコンが勢いを得た理由までも暴く、衝撃的なルポルタージュ。中東情勢に興味があるなら、是非とも読んでおきたい一冊。
アニー・ジェイコブセン「エリア51 世界でもっとも有名な秘密基地の真実」太田出版 田口俊樹訳
 エリア51。アメリカ合衆国ネヴァダ州ネリス試験訓練場にある、謎の区画。宇宙人が隠れていると噂され、映画「インディペンデンス・デイ」などでも取り上げられた。そこで、実際には何が行なわれているのか。合衆国とCIAは、何を隠しているのか。丹念な取材から見えてきた実態は、意外なものだった。
 思いっきり怪しげなタイトルで大損している本。ある意味、中身を素直に表しているし、本書が暴く実態もショッキングな代物なのだが、このタイトルじゃ適切な読者に届かないと思うw というのも、本書が扱う内容の半分近くが、合衆国の核開発の話だからだ。これがまた、実に身の毛もよだつ話の連続で。日本人なら、是非とも読んでおきたい作品。
ジョン・ダワー「増補版 敗北を抱きしめて 第二次大戦後の日本人 上・下」岩波書店 三浦陽一・高杉忠明・田代泰子訳
 1945年8月、3年8ヶ月に及ぶ総力戦は終結、大日本帝国は降伏する。だがその後の米軍による占領は、1952年4月までの6年8ヶ月に及んだ。空襲により荒廃した国土の中で、日本人はどの様に生き延びたのか。戦前の大日本帝国から日本国へ、国家はどう転換したのか。そして占領軍は、何を考えていたのか。明治維新以来の国家体制の大転換を、飢えに苦しむ民衆から国家の指導者、そして占領軍司令官マッカーサーなど様々な視点で描く、歴史的な問題作。
 太平洋戦争を語るには様々な視点がある。その中で、「敗者である日本」という視点は、この本ならではのもの。喰うものにもこと欠く庶民の暮らしも切ないが、孤児たちは更に厳しい。そんな中で、なんとか旧体制の保全を図る政治家や、煙のごとく消えた軍需物質などの話もキチンと書いてあるし、東京裁判の茶番もキッチリと描いている。これだけ大規模かつ総合的であると同時に、細かい部分にも目の行き届いた作品が書けてしまうのが、アメリカン・ジャーナリズムの底力なんだろう。憲法議論が熱い今だからこそ、多くの日本人に読んで欲しい作品。

【おわりに】

 軍事とその周辺が多くなっちゃったけど、面白かったんだから仕方ない。ノンフィクションは他にも スーザン・フォワード「となりの脅迫者」パンローリング 亀井よし子訳 が面白かったなあ、とか言ってるとキリないので、この辺で止めよう。長く生きていると、いい加減に面白そうな本が尽きると思っていたが、現実には逆で、次から次へと読みたい本が増殖していくから不思議だ。

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2015年10月19日 (月)

書評あれこれ

 豊崎由美「ニッポンの書評」を読んで思った事をあれこれ。

この本、書評に限らずブログで映画やドラマなど「他のコンテンツ」の評論などをやっている人には、なかなか刺激的な話が詰まってて、特に最後の対談はネタの宝庫だったりする。

【キュレーション】

 「書評が求められるのはどんな時か?」というテーマで、大澤聡が鋭い指摘をしてる。日本では1920年ごろ出版物が大衆化して出版点数が激増、「出版洪水」といわれる状態になり、新聞などで書評が盛り上がった、と。

 生のコンテンツが激増して手に負えなくなった時、それを整理整頓して消費者に適したタイトルを選び提示するモノが求められる。なんか最近見たよなー、と思ったら、「2ちゃんまとめ」と「togetter」と「はてなブックマーク」だった。あと、最近は「Tumblr」があるか。あと「やる男.jp」を見てたんだけど、更新が止まっちゃったなあ。

【三行にまとめて】

 やはり大澤氏が「長い文章を読めなくなっている現状はたしかにありますね」と言ってるのに、ちと異論が。

 「長い文章が読めなくなっている」のではなく、「長い文章を読めない人もテキストでのコミュニケーションに参加し始めた」のではないかと。

 昔から文章を読まない人は沢山いた。そういう人たちは、モノゴトの伝達を直接の会話や音声で済ませていたし、世の中はそれで済む形で回っていた。でも、携帯電話やメールが普及して、「長文を読めない人」まで、文章での意思疎通を強制される社会になってしまった。

 今までは長文が読めなくても不自由のない社会だったし、書き手も長文が読める人だけを対象に書いていればよかった。でも長文が読めない人が文章での意思疎通に参加し始めた。そのため、読み手全般の平均や中央値を見ると、読解力が落ちているように感じる。

 全体としての読解力は落ちてない。ただ、今までは読解力の優れた人だけが対象だったのが、そうでない人も読み手として参加するようになった、そういう事ではないかなあ、と。

 Twitter が当たった理由の一つは、長文を読めない人の取り込みに成功し、未開拓の市場を掘り起こしたからじゃないのかなあ。まあ私も携帯電話の世界はよく知らないんだけど。今後、スマートフォンが普及するにつれ、読める人と読めない人の境界は更にぼやけてくると思う。

【私にしかできない書評】

 プロの書評家はさておき。ネットじゃ以下三つに「こりゃ格が違うわ」と感服してる。

積ん読パラダイス
タニグチリウイチ氏のサイト。数年前からSFマガジンでも書評を担当してるから、プロでもあるし、最近は更新ペースが落ちたみたいだけど。ライトノベルを中心にした書評の量がハンパじゃない。という「背景」の深さと共に、共感力というか、作中人物の立場になりきって読む姿勢は、娯楽小説の書評としての王道だと思う。
わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
書評の内容もさることながら、プロデュース力が凄い。つまりはタイトル通りの事をやってるんだけど、それを発想して企画して実行し、キッチリと事後処理も綺麗に片付ける能力も見事。まあ、それを実現するには、核となる書評力そのものも、相応しいものが必要なんだけど。
誰が得するんだよこの書評
タニグチ氏はライトノベル中心で、スゴ本はホラー・ミステリに優れてる。「SFはどうなんだろ」と思ったら、やっぱり居るんだよね、SF読みにも。「読み」の深さと視点の鋭さもあるけど、「背景」がキチンとあるのに参った。小説ばかりでなく、ノンフィクションや古典的作品にも手を出していて、それが強靭な背景を更に強化してる。

 ってな人のサイトを見ると、「こりゃとてもじゃないけど敵わん」と尻尾巻いて逃げたくなる、というか逃げられるのがネットのいい所←をい。こういう人たちになくて、私にあるものと言えば…頭の悪さ?いやほら、世の中、賢い人より頭悪い人の方が圧倒的に多いわけで、幸い私も頭悪いから、頭悪い人の気持ちはよくわかる。

 じゃ、頭悪い書評すりゃいいじゃん

 …と思ったけど、頭悪い書評って、既に世の中に満ち溢れているのであった←駄目じゃん

【提灯持ち】

 いや自覚してるのよ、自分の書評が提灯持ちだって。滅多に貶さないし。でも、それには、ちゃんと理由があって。

 なんたって素人だし。素人のいい所は、好きな本だけ読めばいい、って所。書評する本を選ぶ時点で、すでに半分は結論が出てる。そう、面白そうだから読む。興味がなかったり、つまらなそうだったら読まない。最初から、ある程度はフルイにかけた本だけを読んでる。

 おまけに、私は意地っ張りだ。自分で「面白そうだ」と判断したんだから、その判断が間違いだった、とは認めたくない。意地で面白い部分を探す。お話がアレなら登場人物の話をするし、それでも足りなきゃ気に入った場面を語る。SFだとガジェットや世界観だっていい。とにかく、気に入った所を探して、そこに焦点をあてて語る。つまらない所は無視。

 それに、「読めてない」んじゃないか、という恐怖もある。というか、実際に「私は読めてないよな」と感じるのだ。例えば「四色問題」。数学の問題を扱った本なんで、自分の数学力の限界をトコトン思い知った。また、円城塔の「Boy's Surface」も、正直言って読めてないと感じてる。

 理系の本以外で「読めてない」と感じたのが、「最後のユニコーン」。これは、ある程度ファンタジーの文脈に通じてないと面白さがわからない作品だと思うんだが、どうなんだろ。

 それと、アクセス数を稼ぎたい、という下心もある。

 このブログを見に来る人は、今のところ Google などの検索エンジン経由で来る人が大半。で、ですね。例えば「榊 ガンパレ」で来る人は、どんな人か。大半は、榊ガンパレが好きな人だろう、と見当がつく。そこで榊ガンパレの悪口を見たら機嫌悪くなるし、このブログにもいい印象は持たない。

 アクセスを稼ぎたければ、悪口は控えて、好きな所だけを書いた方が効果的じゃなかろか、というセコい計算もしてます。

 まあ、それ以前に、つまらない本のために書評で時間潰したくないしね。そんな暇があったら、他の面白そうな本を読む。読みたい本は山ほどあるのだ。

 今の私はアフィリエイトをしてないけど、してるサイトなら、やっぱり悪口は書きたくないだろう。などと考えると、ネットの書評ってのは、私に限らず好意的な方向にバイアスがかかってるのかも。

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