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2018年2月15日 (木)

SFマガジン編集部編「SFが読みたい!2018年版」早川書房

とくに影響を受けたのは『ポル・ポト ある悪夢の歴史』という九百ページ近い伝記で…
  ――『ゲームの王国』刊行記念イベント採録
   暴力の歴史から未来のゲームへ 小川哲×山形浩生×大森望

もともと文学は使えるものは何でも使うのであって、別にSFを手本にしたとかSFから刺激を受けたわけではない。しょせんは題材の問題にすぎず、(略)彼が目ざすテーマを表現する手段として、そうした道具立てを用いているだけだ。
  ――牧眞司 海外文学

誤った学説はイメージの宝庫であり、SF的想像力を刺激する。
  ――長山靖生 文芸ノンフィクション

社屋の破壊が定期的に観測される出版社です。度し難い。
  ――このSFを読んでほしい! 竹書房

 SFファンへの、ちょっと早いバレンタイン・プレゼント。

 やはり目玉は、昨年のSF関係出版物の人気投票、「ベストSF2017 国内篇/海外篇」。前回に続き今回も30位までを発表。

 加えて、ライトノベルSF/国内・海外ファンタジイ/国内・海外ホラー/国内・海外ミステリ/海外文学/文芸ノンフィクション/科学ノンフィクション/SFコミック/SF映画/SFアニメ/SFゲームなど、各ジャンルのお薦め作品ベスト10。

 更に「2018年のわたし」として、人気作家が今年の活動を予告するほか、各出版社もSF関連書籍の出版予定を知らせてくれる。あんましアテにならないけどw いや「ブルー・マーズ」が本当に出るとは思わなかった。もちろん私のイチオシです、はい。地味だけど星敬氏の「2017年度SF関連図書目録」も労作。

 ベストSFは、やっぱり見逃してたのが沢山あるなあ。赤野工作「ザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネーム」とか松崎有理「5まで数える」とかG・ウィロー・ウィルソン「無限の書」とかオマル・エル=アッカド「アメリカン・ウォー」とか。

 この人気投票の特徴は、各投票者の投票内容トコメントまで発表している点。実はこれも侮れない鉱脈で。フランシス・ハーディング「嘘の木」とか藤原辰史「トラクターの世界史」とか、すんげえ気になる。にしても西村一は潔いなあw

 今回の特集っぽいのは、小川哲とクリストファー・プリースト。

 小川哲、やっぱし「ポル・ポト ある悪夢の歴史」を読んでたか。凄いよね、あれ。あとフランソワ・ポンショー「カンボジア・ゼロ年」も面白そう。クリストファー・プリーストはブックガイド。「逆転世界」は、読んだ後しばらく世界が歪んで見えたなあ。それぐらいイメージが強烈だった。

 出版予定では、アトリエサードのアルジス・バドリス「無頼の月」って、去年も…それとジョン・ブラナー「ザンジバーに立つ」は…いえ、なんでもないです。河出書房新社、谷甲州「星を創るものたち」の続編、期待してます。東京創元社、アン・レッキー「叛逆航路」シリーズはまだ続くのか!

 「九百個の零號琴」とか「んなぁ~」とか唸りつつ、今日はここまで。

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