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2017年8月10日 (木)

エリザベス・ハラム編「十字軍大全 年代記で読むキリスト教とイスラームの対立」東洋書林 川成洋・太田直也・大川美智子訳

「エルサレムは世界の中心であり、どこよりも実り豊かな土地、さながら第二の楽園である。この気高い都市は今や敵の手に捕われ……解放を切望している。止むことなくあなた方の助けを求めているのだ」
  ――編者ノート

第一回十字軍はエルサレム征服という偉業を成し遂げたが、第二回十字軍はダマスカスからの撤退という不名誉な結果に終わった。
  ――第3章 第二回十字軍 1147~1149年

第1回十字軍の参加者たちの主な財源は、所領を抵当とした借金と、所領の売却によって捻出されたものだった。
  ――第4章 第三回十字軍 1189~1192年

1204年、第四回十字軍の軍勢はビザンツ帝国の首都であり、東方教会の総主教座であり、ローマ帝国最盛期から受け継いできた文化的・芸術的・知的遺産の宝庫でもあるコンスタンティノープルを攻撃し、略奪した。
  ――第5章 第四回十字軍 1202~1204年

1203年から1204年にかけての第四回十字軍が目標をコンスタンティノープルに転じたということは、13世紀初頭、聖地における十字軍国家にヨーロッパからの支援が、ごくわずかしか届かなかったということを意味していた。
  ――第6章 13世紀の十字軍

聖地からキリスト教徒を排除することから始まった十字軍史上の最後の最後の一時代は、この東ローマ帝国の終焉(1453年5月29日コンスタンティノープル陥落)をもって幕を閉じ、今やオスマン・トルコがローマ帝国の誇り高き後継者となったのである。
  ――第7章 最後の十字軍

【どんな本?】

 11世紀末。西ヨーロッパのカトリックが、イスラム教徒から聖地エルサレムを取り戻すために始まった、壮大な遠征・十字軍。

 だが当時の航海技術で東地中海を渡るのは難しく、バルカン半島からアナトリアを越える陸路も、飢えと賊の襲撃に悩まされる、長く困難な道のりだった。

 第一回十字軍こそ聖地エルサレム奪回を成し遂げたものの、以降の十字軍は次第に性格を変え、やがて異端とされるカタリ派や同じキリスト教徒の都であるコンスタンティノープルすら襲うようになってゆく。

 その背景には、どのような外交・政治・経済そして宗教事情があったのか。

 本書は、遠征軍の主体となった西ヨーロッパ諸国やビザンツ帝国はもちろん、トルコのセルジュークやオスマン、エジプトのアイイユーブやマルムーク、そして中央アジアのティムールに至るまで、関連諸勢力の興亡と同盟・対立関係そして内部紛争などの政治・外交・軍事情勢を明らかにしてゆく。

 それと共に、当時の人々が遺した手紙や手記などの一次資料を大量に集め、遠征参加者の実情や遠征資金の方法、そして地を赤く染める戦闘と略奪の様子までを、生々しい描写で現代に蘇らせる。

 十字軍を中心に、イスラム社会と西欧のカトリック社会の軋轢を描く、やや専門的な歴史解説書。

【いつ出たの?分量は?読みやすい?】

 原書は Chronicle of the Crusades, by Elizabeth Hallam, 2000。日本語版は2006年11月10日発行。単行本ハードカバー縦二段組みで本文約607頁に加え、訳者あとがき3頁。8.5ポイント25字×22行×2段×607頁=約667,700字、400字詰め原稿用紙で約1,670枚。文庫本なら3~4巻分の巨大容量。堂々950gは筋トレにも使えそう。ただし図版や写真を豊富に収録しているので、実際の文字数は8~9割ぐらいか。

 文章はやや硬い。内容的にも、かなり突っ込んだ話が多く、素人の私にはちと辛かった。当時のヨーロッパ史に詳しいと、もっと楽しめたと思う。また、地中海とその沿岸が舞台であり、近辺の地名が続々と出てくるので、地図や Google Map などを用意しておこう。

【構成は?】

 原則として時系列順に進む。各章の構成が独特で、詳しくは後で述べる。また、人物解説と用語解説は、項目の並びが一見ランダムに見える。たぶん原書のアルファベット順をそのまま載せたんだろう。できれば50音順にして欲しかった。索引は50音順なんだけどなあ。

  • 編者ノート/序文
  • 第1章 1096年以前のイスラーム圏
    カリフ、アル=ハーキムの行状/アル=ハーキム、キリスト教徒およびユダヤ教徒を迫害/アル=ハーキムの奇怪な最後/武器をとるように、とのキリスト教徒への最初の呼びかけ/1026年のリシャール修道院長の巡礼/聖地への旅/岩のドーム/リエベール司祭の巡礼、1056年/1054年、ビザンツ教会の総主教、破門される/偉大なドイツ人巡礼団/1059年のアルメニアの大虐殺/1071年、マンズィケルトの戦い/アルプ=アルスラーン、罠を仕掛ける/ロマノス皇帝、捕虜となる/1085年、トルコ軍、アンティオキアを攻略/キリスト教国の拡張 スペイン、1065~99年/1094年、エル・シッド、バレンシアを征服/エル・シッド、膨大な戦利品を鹵獲/1094年、エル・クァルティの戦い/キリスト教国の拡張 シチリア、1061~91年/聖者の奇跡的な出現/1072年、パレルモの陥落/ビザンツと西ヨーロッパ 1080~95年/1081年、デュラキオンの包囲/ヴェネツィア艦隊の到着/1085年、ロベール・ギスカールの死/東方と西ヨーロッパとの新たな関係
  • 第2章 第一回十字軍 1096~1099年
    ウルバヌス二世、十字軍を提唱/十字軍の準備/聖者ピエールの十字軍/ユダヤ人の虐殺/アレクシオスと十字軍/ニカエアの攻略/1097年、ドリュラエウムの戦い/エデッサ、最初の十字軍国家/1098年、アンティオキアでの背信/「聖なる槍」の奇跡/アンティオキアからエルサレムへ/1099年、エルサレム包囲/ゴドフロア・ド・ブイヨンの死十字軍国家初の王国、エルサレム/1101年の十字軍/ボードワン一世の治世/ボードワンの死/アレクシオス一世の死/「血染めが原」の戦い/1124年、テュロス陥落
  • 第3章 第二回十字軍 1147~1149年
    1144年、エデッサ、ザンギーに征服される/ザンギー、惻隠の情に動かされる/教皇、新たな十字軍を提唱/コンラート三世十字軍に赴く/ユダヤ人への襲撃、1146~47年/1147年、対ヴェンデ十字軍/バルト十字軍/1147年、ポルトガルにおける十字軍/ルイ七世、東方に出立/コンラート三世、東方に出立する/レーゲンスブルグでのルイ七世/コンラート三世、コンスタンティノープルに到着/アンティオキアでのルイ七世とエレアノール/1148年、ダマスカス攻撃/第二回十字軍の失敗/1154年、ヌールッディーンの勝利
  • 第4章 第三回十字軍 1189~1192年
    レヴァントの支配者、サラディン/1187年、八ッティンの戦い/1187年、サラディン、エルサレムを奪還/1187年、コンラート、アッコに到着/1187年、十字軍提唱/ヘンリー王、援助を約束/カンタベリー大司教、ウェールズで十字軍を勧誘/フリードリヒ一世、十字軍の誓願を立てる/1189年、フリードリヒ一世の十字軍/1190年、メッシーナでのリチャード一世とフィリップ二世/アッコ包囲、1189~91年/リチャード一世、キプロス略奪/1191年、アッコ陥落/1191年、フィリップ王、フランスに帰還/1191年、アルスーフの戦い/1192年、パレスティナにおけるリチャード王/1192年、リチャード王、捕われる/1193年、サラディンの死/教皇、十字軍を提唱/1195~8年、ドイツ十字軍
  • 第5章 第四回十字軍 1202~1204年
    フランス貴族、十字軍に誓願/ヴェネツィアとの条約/ボニファチオ、十字軍の総帥となる/十字軍、条約を守らず/元首、妥協案を提示す/ザーラ、十字軍に降伏/コンスタンティノープル攻撃への同意/教皇、破門を仄めかす/十字軍、コルフ島に召集される/1203年、コンスタンティノープルに到着/第一回コンスタンティノープル包囲/1203年、アレクシオス、即位/ムルツフロス、戴冠/第二回コンスタンティノープル包囲/ムルツフロス、遁走する/1204年、コンスタンティノープル略奪/ボードワン、皇帝に選ばれる/1204年、バルト十字軍/1212年、レコンキスタ(国土回復戦争)/1209~29年、アルビジョワ十字軍/1208年、懲罰十字軍の提唱/十字軍、ランドックに進軍す/ベジエの大虐殺/異端者の焚刑/1211年、トゥールーズ伯レイモン、刑を宣告さる/1213年、ミュレの戦い/1218年、トゥールーズ包囲/新たに誕生したドミニコ修道会/異端審問の開始/少年十字軍
  • 第6章 13世紀の十字軍
    1218年、ダミエッタ包囲/アル=カーミルの休戦提案/教皇、条約を禁ずる/1221年、フランク軍の悲惨な突撃/1221年、ムスリム、ダミエッタを奪還/1228年、フリードリヒ二世の十字軍/1228年、フリードリヒ二世、キプロスに上陸/1229年、フリードリヒ、エルサレムを取り戻す/1240年、コーンウォール伯リチャードの十字軍/1244年、トルコ人、エルサレムを奪取/1244年、ルイ九世、十字軍に誓願/1249年、ルイ九世、エジプトに上陸/1250年、万スーラの戦い/1250年、ルイ王敗退し、捕虜となる/賢王、ルイ九世/ルイ九世の使者、モンゴル帝国へ/1261~3年、バイバルスの台頭/1271~2年、イングランドのエドワード皇太子の十字軍/1289年、トリポリ陥落1291年、アッコ陥落/1291年、シドンおよびベイルートの陥落
  • 第7章 最後の十字軍
    テンプル騎士団の廃絶/ジャック・ド・モレーの罷免/聖地回復の方策/キプロスの十字軍国家/キプロス王ピエール一世が受けたお告げ/ピエール一世、十字軍を提唱/1365年、アレキサンドリア攻撃/十字軍、無に帰す/1369年、ピエール一世の暗殺/1373年、ジェノヴァ人、ニコシアを劫掠/1390年、マハディーヤ十字軍/十字軍の失敗/1396年、ニコポリス十字軍/トルコ軍の逆襲/十字軍の挫折/モンゴル皇帝、ティムール/1420~32年、フス十字軍/マルムークのスルタンの権力/1426年、マルムーク、キプロスを侵略/オスマン・トルコの台頭/征服王メフメト二世/空中に前兆現る、コンスタンティノープルの終焉を示す凶兆/1453年、コンスタンティノープル陥落/コンスタンティノープルの皇帝の最後/トルコ軍、コンスタンティノープルに入城/トルコ軍、コンスタンティノープルを略奪
  • 第8章 1453年以降の地中海
    征服王、メフメト二世/メフメト二世、アテネを訪なう/コンスタンティノープルの復興/オスマン・トルコの海運力の勃興/最後の十字軍教皇、ピウス二世/ピウス二世、十字軍に失望/1477年、モルダヴィア征服/1481年、オスマン・トルコ、ロードス島を攻撃/1481年、メフメト二世の死/1494年、シャルル八世の「聖戦」/スペインにおける聖戦/1482年、アラマ・デ・グラナダの制圧/1484年、セテニール攻略/1492年、グラナダ陥落/1520年、スレイマン大帝、トルコの新スルタンになる/1535年、トルコ軍、チュニスを奪う/1565年、マルタ島の包囲戦/1570年、トルコ軍、ニコシアを奪取/1571年、レパントの海戦/十字軍運動と新世界/クリストファー・コロンブス、1492~1504年/エルナン・コルテス、1519~21年
  • 人物解説/用語解説/年代記/参考文献/図版出典/索引/訳者あとがき

【感想は?】

 かなり本格的な本で、私のような素人が読むには工夫が要る。

 そもそも、「エリザベス・ハラム編」なのがミソ。「著」ではなく、「編」なのだ。キモは各章の構成で、独特の編集をしている。

 各章は、大雑把に三つの要素を含む。

  1. 概要:冒頭8~10頁ほどで、章全体の内容を俯瞰した文章。
  2. 資料集:章の本体を成す部分。当時の人が遺した日記や手紙などの一次資料の翻訳。
  3. コラム:登場人物や重要な概念などを、独立した記事として1頁にまとめたもの。

 なお、資料集の合間に適宜コラムを挟む形になっている。

 こういう形なので、十字軍の大筋を掴みたい素人は、いきなり頭から通して読むのではなく、ちと工夫が要る。つまり、各章の概要だけを拾い読みするのだ。もう少し雑学を仕込みたかったら、美味しそうなコラムをつまみ食いするといい。

 加えて、華麗な図版が沢山載っているので、パラパラめくっっているだけでも結構楽しめる。

 肝心の資料集は、モロに一次資料。これが実に曲者で、ソレナリに読み方を心得ないと解釈が難しい。というのも。

 なにせ当時の人が書いた文章だ。アチコチに聖書やコーランの引用やら「神――その名よ讃えられてあれ――」やらの慣用句やら「ああ!」とかの感嘆符やらが出てくるので、無駄に長い。

 おまけに直接の利害関係者が書いたものが多いので、中身もイマイチ信用できない。

 これは編者も心得てか、中には同じ事件を異なる立場の者が書いた文書を並べてたりする。例えば、最初の十字軍国家エデッサ(→Wikipedia)を、トロス公爵からボードワン・ド・ブーローニュが継ぐくだり。十字軍の従軍司祭フーシェと、アルメニア人年代記作家マチューじゃ、全く様子が違ってたり。

 当然、文中に出てくる台詞は怪しいし、兵数とかの数字も相当に盛ってると考えるべきだろうなあ。

 登場する勢力は大雑把に三種に分かれる。カトリックの西ヨーロッパ、ビザンツ影響下の東ヨーロッパ、そしてイスラム勢力だ。本書の視点や資料は西ヨーロッパが最も多く、次いでイスラム・ビザンツの順。割合としては西ヨーロッパ7:イスラム2::ビザンツ1ぐらいか。

 そう、十字軍というとバチカン vs イスラム教みたいな構図で考えていたが、実はその間に正教のビザンツ帝国があったのだ。このビザンツが、西ヨーロッパ視点だと頼りになったり足をひっぱったり単に無能だったりで、意外と重要な役割を果たす。

 やはり意外だったのが、十字軍の構成員。てっきり、所領を継承できない貴族の次男坊・三男坊が食い詰めた果てに一攫千金の博打に出たのかと思ったが、全然違った。少なくとも、最初の十字軍は。

十二世紀初頭に騎士ひとりあたりの東方遠征にかかった費用を推定する妥当な方法は、年収を四倍すればいい。
  ――序文

 と、そんなわけで、主戦力である騎士として参加するには、相応の費用がかかるわけで、無駄飯ぐらいの次男坊・三男坊が勝手に参加できるほど甘いもんじゃなかったのだ。

 実際、当時の旅は大変だったらしく、陸路でエルサレムを目指した者たちは、バルカン半島じゃ賊に襲われアナトリアじゃ飢えと渇きに苦しんでいる。

 こういう記述を見ると、海路の有難みがよくわかる。そんなわけで、本書全体を通し大きな存在感を示すのが、ヴェネツィア。彼らの持つ海運・海軍力の、いかに頼もしい事か。などと頼もしいのはいいんだが、地中海全般に通商網を張り巡らせた貿易国家だけに、思惑は戦士たちといささか異なり…

 やはり意外な参加者が、巡礼者。

多くの者にとって、十字軍は教皇の祝福を受け、しかも強力な軍隊によって守られた大巡礼団だったのである。
  ――第2章 第一回十字軍 1096~1099年

 と、少なくとも最初はかなりの数の非武装の庶民が参加していた様子が伺える。もっとも、これには教皇ではなく、隠者ピエールなどの乞食坊主っぽい人たちの扇動によるもの。いや乞食坊主どころか貧しい人からは敬われてたみたいだけど。これが後には少年十字軍なんて悲劇も引きおこしたり。

 少年ばかりか女もかなりの数が参加してて、中には太刀をふるって戦う女もいた。かと思えば、「騎士は洗濯女以外を連れてっちゃ駄目」なんてお触れが出るぐらい、怪しげな女もいたらしい。こういったあたりからは、当時の軍の行軍の様子が伺える。

 軍事的には、セルジューク・トルコの戦術が絵に描いたような機動防禦なのに驚いた。

 同じ騎兵でも、十字軍の騎士は重い鎧を着こんだ重武装。対してトルコは、せいぜい鎖帷子の軽騎兵。そこで機動力を活かした戦術を使う。まず矢や投げ槍で挑発し、すぐ退散する。十字軍の騎士が追いかけてきたら、逃げながら伏兵が待つ所へ誘導し、フクロにするって寸法。

 同じ戦術をモンゴル帝国も得意としてたし、イスラエル軍も中東戦争で戦車部隊が活用してた。こういう戦術は、機動力に優れる軍の定石なのかも。

 これが攻城戦になると、双方が坑道戦を使う。城壁の下まで木材で補強しつつトンネルを掘り、最後に城壁の下の木材を燃やしてワザとトンネルを崩落させ、その上にある城壁を崩すのだ。これもまた定石なんだろうなあ。

 などと戦ってる連中はいいが、標的となった都市や周囲に住む人にとっちゃいい迷惑で。都市住民は飢えに苦しんだ挙句に略奪・強姦・虐殺され、周囲の農民は食料を徴発される。困った奴らだ。

 当初は聖地奪回が目的だった十字軍が、スポンサーの都合でコンスタンティノープルやカイロを襲い始めるあたりは、もはや聖戦というより流離の傭兵団といった趣だし、ドイツのユダヤ人虐殺やフランスでのカタリ派掃討あたりは、ドサクサ紛れの乱行としか思えなかったり。

 にしてもカタリ派、Wikipedia で調べても、「カタリ派の思想については大部分が反駁者たちの書物の偏見の混じった記述からしか知ることができない」ってぐらい、徹底的に抹殺されてるあたり、かなり念を入れた虐殺があったんだろうなあ。恐ろしい話だ。

 終盤、西ヨーロッパ諸国はカトリック同士の争いに加えてプロテスタントの離反があり、軍事力・経済力を内輪もめで消耗してゆくのに対し、強力なスルタンに率いられたオスマン・トルコが台頭してくるあたりは、統一国家の強さがひしひしと伝わってくる。

 もっとも、版図が広い分、敵も多くて、ヨーロッパばかりに構っちゃいられないあたりは、大帝国の辛い所。

 などと無駄に長い記事になったが、気になるトピックを挙げていくとキリがないので、この辺で終わりにしよう。容量が凄まじい上に、その多くが一次資料でなっている、本格的な歴史書だ。腰を据えてじっくり読もう。

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