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2013年12月25日 (水)

流行歌に疎い俺が南アフリカのポップミュージックを紹介するぜ

 先に紹介したSF小説ローレン・ビュークス「ズー・シティ」は、南アフリカ、特にヨハネスブルグの現代のポップ・ミュージック・シーンが重要な要素になってる。「どんなんだろ?」と思って Youtube を漁り、SKYROOMLIVE(→サイト、勝手に動画再生が始まるので注意)を見つけた。

 南アフリカのトップ・ミュージシャンを高層ビルの屋上のスタジオに招き、ライブ演奏する企画らしい。Youtube の SKYROOMLIVE チャンネルとかを見ながら、見かけたミュージシャンを紹介する。

 全般的にやはりヒップホップの勢いがあって、半分ぐらいはラップかも。面白いのは、いわゆる打ち込みの人もいるけど、強靭なリズムを叩き出す生バンドをバックにする人もいること。HHPとか。それ以外は、やはり黒人音楽をベースにした感じの音が多い…と言えばわかったような気になるが、これが実にバラエティ豊かで、フュージョンっぽいジャズや都会的なソウルに、現地のリズムや旋律が混じってて、ソウルよりのAORというか、そんな雰囲気がある。

 かと思うと、白人のオッサンがべらんめえ調の発音でロシアン・フォークっぽい歌やってたり、やっぱり白人アンチャンがガレージ・ロックみたいのやってたり。ただ、ヘヴィ・メタルやプログレ風ロックが見当たらないのが、大きな特徴かも。ディープなブルースも見ないな。あと、6弦ベースがやたらと多い。流行ってるのかな?

 とはいえ、私は最近のオリコンもビルボードもチャートに載ってる歌手を全く知らない野暮天なんで、かなりピント外れなことを書くと思う。特にテクノやヒップホップは疎いんで、タップリ眉に唾つけてご覧下さい。

目次

HHP
AFROTRACTION
TEARGAS
TOKOLLO
ZULUBOY
MONEOA
MAPAPUTSI
REASON IN LA
MI CASA
Notshi

BRIAN TEMBA
ZAKWE
NADINE
ZUBZ
ELVIS BLUE
DOZI
SOL PHENDUKA
BRENDA MTAMBO
JR
JACK PAROW

DEEPA TRYBZ
HASH ONE
NANCY G
PU2MA
SAI AND RIBATONE
NOTHENDE
ARNO CARSTENS
SHORTSTRAW
CRASHCARBURN
ZWAI BALA

VAN COKE KARTEL
AKING
MAX-HOBA
BUSISWA
ISHMAEL
SES SNARE
PESTROY
JOZI
ISABEL NOVELLA
CASH TIME FAM

【HHP】

 ダミ声の黒人ヒップホップ・シンガー。けっこうオジサン。意外な事に音はかつてのスティーヴ・ガッドがやってたスタッフに似た、都会的で洗練された雰囲気がする。ドラム・パーカッション・ベース・ギター・キーボード・DJの6人組。特にギターがコーネル・デュプリーみたいでクール。

【AFROTRACTION】

 キーボード弾きながら歌う黒人のオッサン。スタイリスティックスみたいなソフトでエロい歌声。バックはドラム・ベース・サックス・コーラスの四人組で、都会的なソウル・ミュージック。

【TEARGAS】

 黒人男性の典型的なラップ・グループ。3人のシンガーとキーボードとDJ、音はスカだったりテクノだったり。観客は黒人男性ばかり。

【TOKOLLO】

 黒人男性3人組のラップ。バックはDJ1人、何やってんのかわかんないのが一人←をいw 音はファンクっぽいテクノ。

【ZULUBOY】

 坊主頭の黒人男性ラッパー。バックはヅラム・ベース・ギターにコーラス、打ち込みも使ってる。いきなり生ギターでのスカな、なかなか斬新な試み。歌こそラップだけど、音は正統派のソウルを感じるなあ。

【MONEOA】

 黒人女性シンガー。ポール・サイモンの「グレイスランド」の元ネタを思わせる、軽やかなリズムと力強いコーラス。バンドはドラム・ベース・ギター・サックス・キーボードにコーラス三人。歌い方はソウルっぽいが、力強さより繊細さを感じさせる。

【MAPAPUTSI】

 黒人男性ラッパー。いきなりギターだけのバックで始まる。かと思ったら、2曲目からSJが入りシンガーも3人になった。野太い声に後ノリのスカっぽいリズム。打ち込みっぽいデジタル音は私のようなオッサンには辛いが、、ミュート効かせたギターはイカす。

【REASON IN LA】

 黒人男性ラッパー。声は若いなあ。バックはDJ二人。かなりの早口でまくしたてる。音はテクノっぽい。

【MI CASA】

 スケベったらしい顎鬚の白人シンガーと坊主頭の黒人トランペット&キーボードの三人組で、バックはみんな黒人。オサレなシティAORっぽい。

【Notshi】

 野球帽被った黒人のアンチャン。音はリズム隊を中心としたシンプルで正統派?のラップ。ただし歌は現地の言語なので何言ってるのかサッパリわからんw

【BRIAN TEMBA】

 坊主頭の黒人シンガー。由緒正しい黒人男性シンガーの鍛えたソウルフルな歌声。本人が語るマービン・ゲイより、やや優等生っぽい綺麗な発声だと思う。音は一昔のフュージョンっぽいのに、335使ってるギターがディストーション効かしてるのが面白い。

【ZAKWE】

 坊主頭に野球帽被ったガタイのいい黒人ラッパー。MCは英語だけど、歌は現地の言葉らしく、何言ってるのかサッパリわからんw ドラム・パーカッション・ベース・キーボードとリズム重視でシンプルなカルテット編成のくせに、出す音はスカや小洒落たバラード風シティ・ポップもある。

【NADINE】

 爽やかで聞きやすいカントリー調ロックの白人女性ポップス・シンガー。テイラー・スウィフトを思い浮かべてくれればいい。MCはアフリカーンスなのか、訛りなのか。バックはドラム・ベース・キーボード・ギター×2とナイト・レンジャーに同じで、みんな白人。ギターの一人が黒のテレキャスターなのがいい感じ。さすがにブリッジはストラト用に変えてるけど。

【ZUBZ】

 不精ヒゲで野球帽被った黒人男性ラッパー。バックはやる気なさげな白人男性DJが操るテクノ,白人男性のギター,白人女性コーラス。音は今風のテクノ、なのかな?すんません、最近の音楽はようわからんです。

【ELVIS BLUE】

 育ちよさげな白人男性フォーク・シンガー。バックはドラム・ベース・ギター・サックス・キーボードの4人。ちょっとブライアン・アダムスを思わせる、飾り気を排したストレートな音と歌が持ち味。

【DOZI】

 白人のおっさんフォーク・シンガー。ロシアによくいそうな雰囲気の巻き舌の歌い方。言葉はアフリカーンスなのかな?バックはドラム・ベース・ギターの三人とシンプルな編成。いきなりスライド・ギターで始まるのが心地良い。「タイコはプロのキックボクサーだ」って、ホンマかいなw

【SOL PHENDUKA】

  ドラム・ベース・トランペット・キーボードとDJ。DJのオッサンがSOL PHENDUKAなのかな?ナベサダみたいなクールで都会的なジャズをバックに、たぶんゲストのシンガーがソウルフルな歌声を聞かせる。珍しくインスト重視なのが嬉しい。アフリカっぽいリズムを入れてるあたりじゃ、むしろプログレっぽい香りがしたり。

【BRENDA MTAMBO】

 ジャズに民族音楽を取り入れた感じかな?シンガーのオバサンが BRENDA MTAMBO だと思う。発声法や節回しに、少し日本の民謡に似た部分がある。低音部じゃ凄みのある声が、高音部では芯のある伸びた声になって、かなり鍛えられた喉だと思う。バックはドラム・ベース・ギター・キーボードにコーラスガール3人。

【JR】

  黒人の男性ラップ。バックはキーボード2人とDJ。歌い方はヒップホップなのに、バックの音はバラードっぽいシンセだったり、サンプリングしたスカだったり。

【JACK PAROW】

 フードの下にやたらひさしの長い帽子を被る、ケッタイなファッションで登場する口ひげの白人男性ラッパー。バンドはドラム・ベース・ギター・DJ。歌はラップだけど、音は正統派のロックンロール。

【DEEPA TRYBZ】

 鍛えられた、だが爽やかな声の黒人男性シンガー。キーボードを弾きながら歌う姿は、スティービー・ワンダーを連想させるが、キーボードはラテンっぽくてグレッグ・ローリーを思わせる。バックはパーカッション・ベース・DJ。

【HASH ONE】

 男性黒人3人のラップ・グループ。バックはドラム・ベース・ギター・キーボード・DJ。リー・リトナーやパット・メセニーを思わせるオサレなAORをベースした音なのに、なぜか歌はラップ。特にギターは相当にブルースをやり込んでる感じ。

【NANCY G】

 ドラム・ベース・ギターのシンプルな編成をバックに歌う、黒人女性シンガー。スザンヌ・ヴェガやインディゴ・ガールズを後ノリにしてロック寄りにした感じ。シングルコイルの乾いた音をストレートに活かした、飾り気のないギターが心地いい。

【PU2MA】

 黒人女性シンガー。ソウルフルに歌い上げる感じの都会的なジャズだけど、発声など微妙に民族音楽が混じってる。バックはドラム・パーカッション・ベース・サックス・キーボード・ギターに、黒人男性コーラス2名。

【SAI AND RIBATONE】

 黒人男性二人組み。SAI が DJ でキーボード&ボーカルが RIBATONE。この動画ではゲストにサックスが一人。ジャンルはハウスなのかな?でも音は都会的なジャズ。RIBATONE の声は柔らかく優しげでソウルフル。

【NOTHENDE】

 黒人女性シンガー。正統派のジャズ・ソウルっぽい鍛えた声に、微妙な民族音楽っぽいリズムが混じる。バックはドラム・ベース・ギター・キーボードに加え、男性1名と女性1名のコーラス。ジョージ・ベンソンみたいな柔らかく弾けるギターがいい。

【ARNO CARSTENS】

 白人のオッサン・バンド。音は正統的なフォーク・ロック。ボブ・シーガとかブルース・スプリングスティーンとか、そーゆー感じ。バックはドラム・ベース・フィドル兼キーボード・ギター×2。

【SHORTSTRAW】

 アイドルっぽい白人男性バンド。ドラム・ベース・ギター・キーボードにシンガー。The Knack や初期のビートルズみたいな親しみやすいメロディーにリズム。最も特徴的なのはコーラス。決して巧くはないが、リバプール・サウンドの教科書的な使い方で、効果的に曲を盛り上げている。

【CRASHCARBURN】

 白人男性4人のロックンロール・バンド。ドラム・ベース・ギター×2のシンプルな編成。グランジ以前のパワーポップというか。でもベースは、明らかにシド・ヴィシャスを意識してるよなあ。肌の色艶は随分と健康的だけどw

【ZWAI BALA】

 黒人男性シンガー。ドラム・パーカッション・ベース・ギター・キーボードとリズムを重視した編成にコーラス3人。編成でわかるように、ラテン系の強力なリズムに、ソウルフルながらシッカリした基礎を感じさせる、しなやかで太い声だ。

【VAN COKE KARTEL】

 白人のオッサンのロックンロール・バンド。ドラム・ベース・ギター×2のベーシックな編成。音はパンクっぽいけど、黒のストラトのギタリストのソロはヘビメタっぽい。31:40~のマイケル・センベロのマニアックとか、懐かしいw

【AKING】

 白人のロックンロール・シンガー。歌い方も発音もブルース・スプリングスティーンの強い影響…つか、そのまんま。このなりきりっぷりは、ある意味、潔さすら感じさせる。バックはドラム・ベース・ギター・キーボード。

【MAX-HOBA】

 黒人男性シンガー。スタンダードなジャズ・ソウル系の音に、ラテンと地元の音楽を混ぜた音に、やや低いながらもジェントリーで基礎ができてる歌い方。ドラム・パーカッション・ベース・キーボード×2にコーラス。バスドラムやフロアタムなど低音を強調した手数の多いドラムが、すんげえ俺好み。

【BUSISWA】

 黒人女性シンガー×2+黒人男性シンガーの三人組。バックはドラム・キーボード・DJとシンプルな編成。ダンサブルで少し民族音楽なリズムにポップでファンキーな歌声とスカスカの電子音の組合わせ。やたら繰り返しが多いのはトランスって言うのかな?

【ISHMAEL】

 黒人男性シンガー。バックはDJとパーカッションという異色の編成。曲調はディスコ調の歌謡曲に現地の素材を混ぜ、テクノとヒップホップで味付けした感じで、オジサンにも聞きやすいけど、ちょっとバックの音が薄いかな。お客さんも若い人が多いみたい。スケベったらしい音と、ラフで飾り気のない清潔感漂う服装のギャップが不思議。

【SES SNARE】

 白人のオッサン6人の生ギター&コーラス・バンド。曲はカントリー&ブルース&フォーク調に南欧の香りが入ってる。四本弦の生ベースギターなんて面白い楽器もある。

【PESTROY】

 白人男性5人組のデスメタル・バンド。ドラム・ベース・ギター×2+シンガー。

【JOZI】

 黒人男性二人のラップ・グループ。バックはドラムとベースとDJ。音楽的にはスカなのかな?やっぱり生のドラムがあるとリズムが生き生きしてくるなあ。

【ISABEL NOVELLA】

 黒人女性シンガー。バックはドラム・ベース・ギター・パーカッション・キーボード。現地の音楽とジャズの混ざった上品な音。高音部の澄んだ綺麗な声が素敵。七色の声を駆使したベースとのかけあいが聴き所。顔立ちも綺麗でスタイルがいい上に音も上品だし、来日したら人気が出そう。

【CASH TIME FAM】

 黒人男性2人+DJのラップ・グループ。シンプルでチープなバック、明るい曲調、落ち着きがなく微妙に不器用な動作など、手探りで自分たちの音を追及してるように見える。

 以上、アメリカとも日本とも様子が違う、南アフリカのポップ・ミュージック・シーンの紹介でした。

更新履歴

2013.12.25 初版
2014.02.18 目次を追加
2014.04.08 追加:BRENDA MTAMBO~CASH TIME FAM

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