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2010年10月 1日 (金)

キマシタワ~

 図書館に頼んでた P.W.シンガーの「ロボット兵士の戦争」が届いた。ハードカバー640頁超えで、版面率が高い…って何だよ版面率って。えー、版面率とは、紙面中の本文の面積が占める割合の事でして。これが高いと、文字がぎっしり詰まってる雰囲気になるんですな。情報誌とかだと、「情報がぎっしり詰まってますよ~、おトクですよ~」という印象を持たせるため、意図的に版面率の高いデザインにしてたりします。

 って、何の話だっけ。ああ、そう、「ロボット兵士の戦争」の版面率ね。普通はハードカバーなら紙の端から左右に15mmぐらいの空白を取るんだけど、コレは6mmぐらい。行数にして一頁に一行ぐらいしか稼げないんだけど、見た目の印象はだいぶ違う。おまけにウエイト重めのフォントを使ってるっぽくって、紙面が黒いんだわ。威圧感が凄い。

 …って、何だよウエイトって。えー、ウエイトというのは、文字のデザインの話でして。例えば数字の1。縦棒の太さを太くすれば字が重く見えるし、細くすれば軽く見えます。まあ、そんなトコです。本文用の文字を、太くすれば紙面が威圧的て堅い雰囲気になって、軽くするとモダンでオシャレな雰囲気になります。

 ってんで、今、カズオ・イシグロの「わたしを離さないで」を見たんだけど、これ、普通よりウエイト軽めのフォントを使ってるっぽい。紙面が白っぽい方がオシャレで取っつきやすい雰囲気があるんで、洋物の文学書はたまにこういう手口を使います。もっと極端なパターンで流行物だと、行間を大きく取ったりね。

 などと、今気がついた事をアドリブで言ってますんで、真面目な方は本気にしないように。あ、版面率とウエイトの意味は真面目にやってますが、デザインの話はアドリブです。いやあ、適当にジャーゴン混ぜると、なんか説得力増すんだよね。とりあえずDNAとか言っとけば、なんか生物学っぽくて科学っぽい雰囲気出るし。

 って、何の話だっけ。あ、そうそう、ロボット兵士の戦争。P.W.シンガーは「子ども兵の戦争」も「戦争請負会社」も内容が専門的なわりにやたら面白かったんで、コレも期待してます。テーマもホットで興味シンシンだし。パラパラとめくったところ、ジョー・ホールドマンの「終わりなき平和」やオーソン・スコット・カードの「エンダーのゲーム」なんて文字列を見つけちゃって、「ふふふ、ついにSFも一般教養に仲間入りだぜい」などとのぼせ上がっとります。

 なんか人気あるみたいで、予約してから1ヶ月ほど待たされたんで、なるたけ早く消化するつもりではあるけど、とりあえず今読んでる「人類、月に立つ」と、借りてる「妻の帝国」「シベリア鉄道9300キロ」も片付けにゃいかんしなあ。

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