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2010年8月13日 (金)

離島ミステリ

 小野不由美の「黒祠の島」を読んで、思ったこと。こういう、横溝正史風の因習と伝奇と血縁がドロドロの離島ミステリって、もしかして日本のお家芸なのかしらん、とはいえ私はミステリにトンと疎いので、海外の作品は全く知らないんだけど。とりあえず適当に舞台を設定して妄想してみた。

 舞台はスコットランド沖のシェトランド諸島。寒風吹きすさぶ荒れた北海、岸壁に打ち寄せる波頭、ぶ厚い羊毛のセーターを着込んだ大柄で頑健で荒っぽく酒好きの漁民達。…をを、いい感じかも。
 そこに現れた三人の男。ネオナチに心酔するザクセン訛りの若いドイツ人、コックニー訛りの元SAS軍曹、ベルファスト出身の元IRAの闘士。そして流れるヒトラーの遺産の噂。なんでも洞窟に座礁したU-ボートが隠されているらしい
 …全然、伝奇じゃない。つか「鷲は舞い降りた」かよ←いやそれも違うし。

 次いこう次。今度はアドリア海。海辺の別荘でカクテルを片手に寛ぐ若い人妻、その傍らに控える無表情な使用人の青年、アル中の親父を抱えながら元気に店を切り盛りするオリーブ色の肌の少女。そこに現れた古物商の中年男は、タビンチの名画を追っていた…
 淫靡にはなりそうでも伝奇にはつながりそうにない。

 記を取り直してエーゲ海。ギリシャの老いた富豪が各国の VIP を招いて開催するパーティと、そこに取材で潜り込んだ若い女性記者。パーティーで披露されるは××カラットのダイヤモンド。しかし実は予告状が届いていた。多くの人が見守る中、惨劇は起きる…
 豪華絢爛にはなっても、ドロドロにはなりそうもない。つかルパン三世かよ。

 日本は、仏教と神道と民俗信仰がごっりゃになってる上に、中国やインドから流れてきた伝説の類もあって、混沌と深みを演出できるけど、アメリカじゃ歴史が浅いし、ヨーロッパじゃバチカンの威光が強すぎて、どうも難しいねえ。それ以前のドルイドやケルトまで遡ると、現代までどうやって生き延びさせるか、ってのが問題になるし。フィリピンやインドネシアなら島も迷信も沢山ありそうだけど、馴染みがなさすぎてピンとこない。カリブ海じゃゾンビで決まりだしなあ。難しいもんです…って、自分の教養と想像力の欠落をごまかすなよ→をれ。

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