進化論の名称を考える
いやどうもね。「進化」って言葉が誤解を招いてる気がするんですよ。なんかさ、「後から出現した種は、ご先祖様より優れてる」みたいな印象を与えちゃうでしょ。というか私も昔はそんな風に思ってたし。違うよね。こんな感じでしょ。
- 遺伝子配列は(たぶんランダムに)突然変異を起こす。
- 大抵の突然変異は、子孫を残すのに不利か、そうでなくても有利ではない。不利な変異はたいてい淘汰される。
- ごく稀に有利な突然変異があって、巧くいけば新しい種になる。
種の分化の条件とか細かい所はグールドとドーキンスで意見が違ったりするけど、基本的には「ランダムに変異を起こし、環境の変化とかで淘汰され、生き延びて子孫を残した種が繁栄する」的な、行き当たりばったりとゆーか、環境に振り回され右往左往とゆーか、ラッキーにも子孫を残せた奴が生き延びたとゆーか。
つまり、進化論の言う「進化」ってのに方向性みたいのはない、そういう事です。
一見、複雑な方向に向かってるように見えて、それは間違いではないけど、意図してそうなったわけじゃなくてですね。マトモに動作するシロモノを単純化するのって、限界があるんですよ。最終的には単細胞生物になっちゃうわけで(とりあえずウイルスは生物の範疇に含まないって事にしときます)。おまけに単純なシロモノほど、デザインに幅がないっつーか、変わったデザインにする余地が少ないとゆーか。だから、ランダムに種を増やしてくと(いや実際にはランダムじゃなくて淘汰が入るんだけど)、複雑なデザインばっかりがどんどん増えてって、全体的には複雑な方向に向かっている様に見えちゃう。
ところで生物の複雑さって、どうやって測るんだろ?DNA配列中のエクソン(要は有効なコード領域)の情報量ってわけでもないだろうし。
ああ、なんかよれたけど、言いたい事はですね。「進化」って言葉は、何か方向性があるっぽい印象があって、それが誤解を招いてるんじゃないか、そういう事です。そんなわけで、幾つか案を考えてみたんだけど。
- 変異論
- 変化論
- 分化論
- ホカ論
…やっとオチた。
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