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2007年2月27日 (火)

有川浩「図書館内乱」メディアワークス

 「図書館戦争」の続き。シリーズなんで、前作を読まないとチンプンカンプンで入っていけない。素直に刊行順に読む事を勧める。ただ、前回とはかなり趣が違う。

 前作が動なら今回は静、前回が陽なら今回は陰。前回の敵が外部のメディア良化委員会なのに対し、今回はタイトル通り図書館の内部抗争。前回は笠原郁を中心に回っていたのに対し、今回はその周辺人物が主人公の話が多い。アクション場面も少なく、今回は表立った戦闘場面もほとんとない。しかも話が進むにつれ雰囲気は重くなる一方。郁や周囲の丁々発止の会話が唯一の救いと言っていい。じゃつまらないかと言えば…すんません、もう次の図書館危機は読了済みです。前回が物語の間口を広げる話だとすれば、今回は登場人物を深く掘り下げる回。

 相変わらず笑わせて泣かせるのは巧い。最初の「両親攪乱作戦」は郁が主人公。となれば当然ドタバタになる。そして台風一過の後に残った物は…まあ、あれだ。次の「恋の障害」は小牧が主人公(少し違う)。いい話なんだけど、小牧ファンには薦めていいのか悪いのか。ちょっと、いや、かなり泣いた。電車の中じゃ読めないや、やっぱし。

 「美女の微笑み」から雰囲気が変わり、一転して陰鬱になる。タイトルでわかるとおり柴崎が主人公。オーソン・スコット・カードの「エンダーズ・シャドウ」のビーンが女性だったら、こんな感じかも。

 「兄と弟」は手塚が主人公…のはずが今までの伏線の展開と新展開の序章。ここでも冷遇されます手塚君。そんなに手塚が嫌いか作者。そんなに手塚をいじめたいか作者←すんません私怨入ってます手塚贔屓なんです

 そして最後の「図書館の明日はどっちだ」。笠原がネチネチといじめられる話。暗い。ひたすら暗い。このまま終わるかと思ったら、最後にでっかい爆弾が落ちて終わり。これじゃ「図書館危機」買うしかないっしょ。

 ということで、堪え性がない人は次の「図書館危機」もあわせて買ったほうがいい。

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