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2007年2月の23件の記事

2007年2月28日 (水)

有川浩「図書館危機」メディアワークス

 今回の主人公は玄田。そうとしか思えない。かっこよすぎるぞ、おっさん。

 玄田に限らず、おっさんおばはんが短い登場場面で美味しい所を持っていく。タイトル・ロールの稲嶺はもちろんだが、敵役の彦江も渋く決めて巧く稲嶺を引き立てている。毬江の母親に至っては、いかにもありがちな主婦のつぶやき一言で決めてしまう。そりゃねーでしょ奥さん。どーゆー事すか奥さん。おばさん恐るべし。せっかく主人公の郁が女装して(をい)サービスしてるのに、いいのかちょい役のくせして。「王子様、卒業」はそっちも掛けてる、ってのは考えすぎか。
 他にもかっこいいおっさんじいさん達がいるんだが、ネタバレなので控えざるを得ない。ああ悔しい。

 相変わらず手塚はいじめられる。「昇任試験、来たる」じゃがけっぷちに立たされ、次の「ねじれたコトバ」じゃヘタレのピエロやらされる。玄田とゲストの火花散る男ぶりと比べると哀れでしょうがない。男はつらいよ。引き続き「里帰り、勃発--茨城県展警備--」でも開始そうそうミジメな姿を晒す。そんなに手塚が嫌いか作者。少しは報いてやってくれ作者。でも手塚の女装はちょっと見たかったかも。いやそっちの趣味はないが。

 脇にそれた。タイトルどおり郁が苦手の故郷に帰り、決戦を前に更に様々な悪条件が重なっていく。頼みの綱の柴崎はいない。恐れていた通り、いやそれ以上に問題が膨れ上がる。

 クライマックスは図書館戦争同様の戦闘、それも特殊部隊総出演の全力戦。待ちに待った笠原郁の初陣。新兵のお約束といっちゃなんだが、まあその辺もきっちり書いてくれます。そして、ここから。玄田をはじめおっさん達の渋く熱いドラマが。すまん。ここじゃ書けない。

 とりあえず今は禁断症状。

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2007年2月27日 (火)

有川浩「図書館内乱」メディアワークス

 「図書館戦争」の続き。シリーズなんで、前作を読まないとチンプンカンプンで入っていけない。素直に刊行順に読む事を勧める。ただ、前回とはかなり趣が違う。

 前作が動なら今回は静、前回が陽なら今回は陰。前回の敵が外部のメディア良化委員会なのに対し、今回はタイトル通り図書館の内部抗争。前回は笠原郁を中心に回っていたのに対し、今回はその周辺人物が主人公の話が多い。アクション場面も少なく、今回は表立った戦闘場面もほとんとない。しかも話が進むにつれ雰囲気は重くなる一方。郁や周囲の丁々発止の会話が唯一の救いと言っていい。じゃつまらないかと言えば…すんません、もう次の図書館危機は読了済みです。前回が物語の間口を広げる話だとすれば、今回は登場人物を深く掘り下げる回。

 相変わらず笑わせて泣かせるのは巧い。最初の「両親攪乱作戦」は郁が主人公。となれば当然ドタバタになる。そして台風一過の後に残った物は…まあ、あれだ。次の「恋の障害」は小牧が主人公(少し違う)。いい話なんだけど、小牧ファンには薦めていいのか悪いのか。ちょっと、いや、かなり泣いた。電車の中じゃ読めないや、やっぱし。

 「美女の微笑み」から雰囲気が変わり、一転して陰鬱になる。タイトルでわかるとおり柴崎が主人公。オーソン・スコット・カードの「エンダーズ・シャドウ」のビーンが女性だったら、こんな感じかも。

 「兄と弟」は手塚が主人公…のはずが今までの伏線の展開と新展開の序章。ここでも冷遇されます手塚君。そんなに手塚が嫌いか作者。そんなに手塚をいじめたいか作者←すんません私怨入ってます手塚贔屓なんです

 そして最後の「図書館の明日はどっちだ」。笠原がネチネチといじめられる話。暗い。ひたすら暗い。このまま終わるかと思ったら、最後にでっかい爆弾が落ちて終わり。これじゃ「図書館危機」買うしかないっしょ。

 ということで、堪え性がない人は次の「図書館危機」もあわせて買ったほうがいい。

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2007年2月26日 (月)

有川浩「図書館戦争」メディアワークス

 極上のライトノベル。

 メディア良化法によって検閲が実施される近未来(正確にはちょっと違うけど)、図書館は検閲に対抗し自由を守るために武装して自衛を始めた。

 この設定を受け入れられる人には、最高に楽しめる作品。ブラッドベリの名作「華氏451度」に真っ向から挑戦し、試合開始のゴングと同時に全体重を乗せたドロップキックをかますという無謀をやらかしている。その意気やよし。おじさん応援しちゃうぞ。

 まず、会話のテンポがいい。引用したいけど、これから読む人の楽しみを奪ってしまうような気がするので遠慮する。文章もこなれていて、非常に読みやすい。登場人物の造型も明確でわかりやすい。玄田さんに至っては頭の中で勝手に某声優の声を当てながら読んでしまった。
 ただ、短時間で読めるかというとそうでもない。特に登場人物の性格が把握できた中盤以降。一頁読んでは笑い、二頁読んでは吹き出し、三頁目で膝を叩いて爆笑し、次の頁で涙と鼻水でぐしゃぐしゃになる、そんな感じでなかなか進まなかった。部屋の中で読んでよかった。電車の中で読んだら明らかに「変なオジサン」になっていただろう。

 どうも褒め方に困る。登場人物の紹介をしたくても、作中の各員の登場場面がこれまた面白いんで、ちょっとしたネタバレになってしまう。背景やテーマを紹介するにしても、これまたテーマの紹介・展開が無闇に面白くて、やはり読者の楽しみを奪いかねない。

 主人公は防衛員志願の新人女性図書館員、笠原郁。事務系の業務は苦手な体育会系。物語はいきなり軍事訓練の場面で始まる。以降、戦闘場面もあるけど、むしろ郁や同期の新人達の成長過程や、それを暖かくも厳しい目で見守る…つもりが暴走する主人公に引っ掻き回される周囲の人々、智謀知略に満ちた政治抗争など、読み出したら止まらない。

 4巻物のシリーズであり、既に3巻まで出ている。だいたい半年に1巻のペースで出ているんで、シリーズ物はまとめて読みたい人、禁断症状に苦しむのが嫌な人は9月まで待ってもいいかもしれない。以下は奥付にある初版発行年月日。私が買った図書館戦争は既に10版だった。

  1.  2006年3月5日 図書館戦争
  2.  2006年9月30日 図書館内乱
  3.  2007年3月5日 図書館危機

 「本の雑誌」2006年上半期エンタテイメント第一位。早川書房刊行物とSFが圧倒的に有利な「SFが読みたい!2007年版」ベストSF国内部門でも第6位に入っている。

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2007年2月23日 (金)

右翼と左翼

 リヴァイアさん、日々のわざ右翼と左翼を見て、妄想した事(トラックバックスパムに悩まされているようなので、今はトラックバックを遠慮します)

  1. 政治思想は、司法・税制・軍事・外交・情報公開・教育など、多くの要素からなっている。
  2. それぞれの要素は多くの変数からなっている。
  3. いくつかの変数どうしは相関関係があるが、関係がなく独立(直交)している変数もある。
  4. つまり、政治思想は多数の次元を持っている。ひとつの政治思想は多次元空間内の一部分として表わせる。
  5. それを無理やり一次元の直線上に投影すると、左翼←→右翼という見方になる。
  6. 投影のやり方は人によって違う。東山さん(仮名)は変数xを重視し、西川さん(仮名)はxを無視して変数yを重視する。
  7. だから、ひとつの政治思想が人によって右翼に見えたり左翼に見えたりする。

 今の政党政治の問題点のいくつかは、これが原因なのかもしれない。本来は独立している筈の変数を、政党が勝手に関係付けして一つの政策にまとめてしまう。変数xとyがある場合、林檎党(仮名)は(x=0,y=2)という政策を出し、蜜柑党(仮名)は(x=2,y=0)という政策を出す。そして有権者は(X=2,y=2)を望んでいる。この場合、例えば次の2つの問題が起こる。

  1. 有権者は林檎・蜜柑のどっちを選んでも希望する結果にならない。
  2. 有権者は変数xを重視して林檎党に投票したのに、林檎党は変数yが受け入れられたと誤解する。林檎党は蜜柑党と取引し、変数yを重視した政策を通すために変数xを妥協する。有権者は最も希望しない政策(x=0,y=0)を得る。

 これを解決する方法の一つは有権者による直接投票なんだけど、いわゆる衆愚政治に陥る可能性があるし、有権者は細かい法案までいちいち目を通さなきゃいけないんで面倒くさい。

 因子分析とゲーム理論を組み合わせたら何か変なシロモノができるかもしれない。言うだけなら楽だけど自分でやるとなるとしんどそうだ。でも、こんな馬鹿な事を考えるのは私ぐらいだろうし、言いだしっぺの法則ってのもあるしなぁ。

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2007年2月21日 (水)

川端裕人「クジラを捕って、考えた」PARCO出版

 1992年の第六次捕獲調査に同乗し、その実体を伝えるルポルタージュ。著者は最初から自分のスタンスを明確にしている。ホエールウォッチングの経験はあるが、熱心な反捕鯨論者ではない、と。概ね中立的で誠実なスタンスだと思う。記述は出航から始まり、ほぼ時系列に沿って進むので、展開が素直でわかりやすい。

 調査捕鯨船団には大きく分けて2種類の人が乗り込んでいる。片方は調査を目的とする科学者や報道記者で、もう片方はかつて捕鯨船に乗っていた漁師だ。そして、この本の最大の特徴は、後者の描写にある。

 川端氏は物怖じせず彼らの中に入って生活を共にし、その生き方や船団での生活を活き活きと描き出す。「シャチの弁当持ち」などという言葉はおいそれと引き出せるものじゃないだろう。「白鯨」のような殺伐とした世界を想像したが、意外と家庭的で暴力沙汰はない(あっても書かないだろうけど)。当初は母船に乗っていた著者も、調査が始まるとキャッチャーボートに乗り込んで行く。

 食事はもちろん鯨の肉がでる。船室は2~4人の相部屋。複数人が常時起きて操舵や監視をしている。クジラを探すのは主にキャッチャーボートの仕事。零下7度の寒風が吹きすさぶ中、6人程度で四方を見渡す。群れを見つけても手当り次第に捕るわけではなく、時間帯・種類・頭数など様々な制限を課せられている。

 捕獲できたら母船に運び入れて解体する。主なサンプルのミンククジラは体長8~10mで体重8~13トン。これを解体する"解体さん"の仕事はスプラッターを超え、もはや曲芸の域に達している。

 捕鯨への反発が強まるにつれ新人が入ってこなくなり、乗組員は高齢化している。今回は珍しく3人の新人が乗り組んできた。先輩たちが彼らを見る目は期待に満ちていて温かい。

 かつての港町の酒場でのヒエラルキーが面白い。普通の漁師より捕鯨船乗組員が格上で、中でも最も地位が高いのが "てっぽうさん"(砲手)だそうだ。うまく言葉にならないけど、なんとなくわかる気がする。先の新人にも、"てっぽうさん" に憧れる若者が一人登場する。

 もちろん南氷洋での鯨の生態や捕鯨の歴史、調査の方法やその背景となっている理論と実態、IWCなどの捕鯨をめぐる運動などの記述も入るが、上手に適切なイベントと関連させていて、お固い雰囲気を感じさせず自然に読めるよう工夫されている。シロナガスクジラでいっぱいのロス海かぁ。壮観だろうなぁ。

 所々に入るクジラの種類を紹介するイラスト頁が図鑑を見ているようで、なかなか楽しい。

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2007年2月20日 (火)

観察力

数メートル前を男性が歩いている。
コーデュロイのパンツで帽子をかぶり、ジャンパーに両手を突っ込んでいる。
パッと見て、「60歳前後の人だな」と思った。
しかし、なぜそう思ったのか、その理由がわからない。

歩みは遅くない。むしろ、平均より少し速い。
帽子をかぶっているので髪は見えない。
後ろからなので肌も見えない。
だとすれば姿勢と動作から判断したんだろう。

そう思ってもう少し観察する。猫背気味だ。
しかし、猫背の若い人は珍しくない。
動作を観察する。
歩き方はややガニ股で、常に膝が少し曲がっている。
膝が決め手かな、と思う。

しかし。もし、彼が歩かずに立っていたら、私はどう判断しただろう。
やはり60歳前後の人だと感じたんじゃないだろうか。

違和感を感じる能力と、それを的確に言葉にする能力は別物だなあと思 う。

すれ違った時に見たら、やはり60歳前後の人だった。髪は黒々としていた。

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2007年2月19日 (月)

P.W.シンガー「戦争請負会社」NHK出版

  • 第一部 勃興
    • 第1章 戦争民営化の時代か?
    • 第2章 軍事民営化の歴史
    • 第3章 民営軍事請負業を見分ける
    • 第4章 なぜ安全保障が民営化されたか?
    • 第5章 世界に広がる軍事請負業
  • 第二部 組織と活動
    • 第6章 民営軍事請負企業の分類
    • 第7章 《軍事役務提供企業》エグゼクティブ・アウトカムズ社
    • 第8章 《軍事コンサルト企業》MPRI社
    • 第9章 《軍事支援企業》BRS社
  • 第三部 さまざまな問題
    • 第10章 請負契約のジレンマ
    • 第11章 市場力学と安全保障の世界的崩壊
    • 第12章 民間企業および文民と軍人の均衡
    • 第13章 公共の終焉は民営軍事か
    • 第14章 道徳と民営軍事請負企業
    • 第15章 結論

 2005年5月、イラクで人質になった末に殺害された日本人男性がいる。彼は営利企業と契約し、仕事でイラクにいた。仕事の内容は軍事力を提供すること。

 PMF(Private Military Firms)。利益目的で軍事的なサービスを提供する企業。傭兵は個人として軍または軍人と契約を結び、直接的な戦闘で金を稼ぐ。PMF は企業として政府又は反政府組織などの文官と契約し、実際の戦闘に加え訓練・補給・施設設営・整備などの後方活動全般、更には従来なら軍の高官の仕事である戦略立案や軍組織の再編成まで行う場合もある。

 本書は台頭しつつある PMF の現状とその背景を描いたノンフィクション。扇情的な書名とは裏腹に、内容は網羅的かつ本格的で、学術的といえるほど歯ごたえがある。警鐘を鳴らしながらも一方的に PMF を叩く内容ではない。

 とにかく構成が巧み。せっかちな人は第一章だけ読めば問題の大きさは把握できる。第一部を読めば歴史・背景・活動内容・現状の概略がわかる。もっと詳しく知りたい人は第二部以降をどうぞ…という、プレゼンテーションのお手本のような構造になっている。大学の教科書にも使えそうなお堅い内容だが、要所でコソボ紛争などの生々しい現場の描写が入るので、素人でも飽きずに読める。少しは見習えよ→おれ

 歴史的には傭兵が軍の主力だった時代の方が多く、20世紀のように国家が大半の軍事力を掌握した時代のほうが稀だそうだ。弓や槍の時代は兵に特殊な技能が必要で、育成にも数年~十数年かかるので、国が兵を育てるより傭兵を雇ったほうが合理的だ。武器や鎧も兵の自前。銃の発達がこれを変える。成人男性なら短期間で操作を仕込めるんで、国民皆兵にして必要な時に徴兵すりゃ一気に戦力を増強できる。銃は規格化して工場で大量生産すれば安上がり。かくして民主主義が台頭し国家が軍事力を独占する。

 冷戦時代は東西が競って発展途上国や衛星国に軍事・経済協力を与えた。しかし冷戦終結で援助が激減したため発展途上国や衛星国の政府が困窮し、軍を掌握できない。軍も将兵や装備を満足に維持できずに弱体化する。反乱や暴動が起きても軍じゃ鎮圧できない、どころか軍が率先して革命を起こしかねない。どないせいちゅうねん。

 先進国は軍縮に熱心。将兵を解雇し装備を叩き売る。元軍人は職を求めている。しかし職歴が戦車の整備や戦闘機の操縦じゃ、履歴書に書いても企業の人事部長にアピールできない。最近の戦車や軍用機は高度化したため整備や操縦にも専門家が必要だ。

 需要と供給を PMF が仲介する。先進国で解雇された将兵を雇い、東側が放出した安価な装備を買いたたいて整備し、弱体化した途上国政府に提供する。実際、ロシアの戦闘機メーカーのスホーイ社は機体・整備員・操縦士のパッケージでレンタルしている。

 PMF の目的は自社の利益であり、顧客の政治的立場に関心はない。あるのは支払能力だけ。反政府的組織や石油企業とも契約すれば、国連組織や人道目的の NGO とも契約する。南米の麻薬王の警護もすれば、対人地雷の除去もする。自国政府の意向?会社の登記を法人税の安い国にしとけばいい。

 弱体な政権が PMF と契約しても、安心はできない。営利企業なのでモトが取れないと判断すれば契約を破棄して撤退する可能性もある。仮に契約を全うして急場を凌いでも、契約が切れれば PMF は引き上げる。残るのは信用できない弱体化した軍だけなので、再び反乱が起きれば手の打ちようがない。やがてはズブズブの関係となりかねない。

 他にも問題は沢山ある。冷戦終結以降に台頭したため、国際的に法整備が追いつかない。PMF 従業員が捕虜になっても条約で保護されない。逆に PMF 従業員の残虐行為も法や条約で規制できない。先進国が PMF を使って他国に介入しても、それを規制する法がない。国家は税金で戦闘機のパイロットを育てる。軍より PMF の給料が高いなら、パイロットは軍に残るより PMF で稼いだ方がいい。顧客の支払能力に疑問がある場合、PMF は鉱山や油田を担保にする。顧客が一国の政府である場合、これは将来にわたる国の財源を売り渡すに等しい。担保を受けた PMF は国際的な石油企業などと手を結ぶだろう。PMF の市場は戦闘だけじゃない。将兵の訓練・装備の操作教育や故障修理・現地の将兵の宿舎建設と保守etc。規制しようにも線引きが難しい。

 本の内容は濃く広い。一般向けの啓蒙書と言うより、本格的な入門書と言った方がいい。専門家でもマニアでもないけど、充足感を味わいたい人向け。

 ちなみにアフリカじゃT55(ソ連の主力戦車)が一台5万ドルだそうだ。

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2007年2月18日 (日)

北村薫「秋の花」東京創元社

 円紫さんシリーズ第三弾。長編。テーマは女子高生。←違います

 良くも悪くもファン向けって感じがする。登場人物やその背景と関係、それに北村氏の芸風が飲み込めていないと辛いかも。相変わらず日常の描写は見事で、今回は江戸川の河川敷がいい味を出してる。ちょっと出かけてみたくなった。それと、女子高の生徒会の様子が←まだ拘ってます

 相変わらず文学部の学生らしく小説の紹介も多く、今回はフローベルに芥川、伊藤左千夫。

 師匠の出番が少ないのはちょっと寂しいかな。物語の終盤になって謎解きするだけ。こういう役割だと、出番を増やすのは難しいよね。その分、女子高生の出番が多くて華やかで嬉しい←しつこい

以下、資料。

秋海棠はここが写真もあってわかりやすいかも。ベゴニアの仲間で、小ぶりで薄紫の可憐な花。
サイト:おしゃべりな部屋(プラネタリウム,星,植物,熱帯魚,統計学)
URL:http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/
ページ:シュウカイドウ(秋海棠)
URL: http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/shuukaidou.html

以降は青空文庫 ( http://www.aozora.gr.jp/index.html) から。

伊藤左千夫:野菊の墓
http://www.aozora.gr.jp/cards/000058/files/647_20406.html

芥川竜之介:或阿呆の一生
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card19.html

芥川竜之介:奉教人の死
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card49.html

ついでに芥川竜之介:六の宮の姫君
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card130.html

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2007年2月17日 (土)

小柴先生を見てきた

 出来心でこんなのに行ってきた。

超新星1987A 20周年記念講演会 --- ニュートリノ天文学の誕生とこれから ---

話の内容は全然わかんなかったし、途中で寝たりもしたけど、面白かった。以下、記憶を頼りに書くけど、科学的な記述は間違いだらけだろうから信用しないでください。だったら書くなよ→をれ

  • 目玉の小柴先生は飄々とした爺さん。
  • 各先生の講演の後に質疑応答の時間があって、いかにも素人臭い質問に丁寧に答えてくれるあたり、芸があっていい。
  • 安田講堂は初めて入った。当初は1階だけの予定だったらしいが、大入りなので急遽2階もあ けたようだ。どこで宣伝したんだろ?今調べたら安田講堂の定員は1100名~1200名。私は1階 600名2階200名の計800名と読んだが甘かったか。
  • テーマがテーマだけに8:2で男性客が多い。30歳未満の若い人と60歳以上の年配の人が多い 。若い人は学生だろう。
  • 東大には生協代わりに LAWSON が入ってる。
  • 太陽で発生するニュートリノを観測したら計算と合わない時がある。実はニュートリノは3種類あって、地球を通り抜ける際、観測可能な電子ニュートリノが他の種類に周期的に変化する らしい。これをニュートリノ振動と言う。
  • 太陽の中心から発した光は太陽表面に出てくるまで反射などで100万年ぐらいかかる。ニュー トリノは通常物質と相互作用しないので光速で脱出する。
  • 太陽表面を出た光は8分20秒で地球に届く。
  • 宇宙の膨張は加速してる。今の理屈だと説明できるのは宙の物質とエネルギーの4%程度で、 72%のダークエネルギーと24%のダークマターを仮定しないといけない。

 物理学がすごいと思うのは最後の項目。「我々の理論は現実と合わない」と、堂々と認めて宣伝しちゃう。そういう社会だから、といってしまえばそれまでだけど、なかなかできる事じゃない。

 ところで鈴木先生、「ノーベル賞を取るのに必要な事は長生きする事だ」ってネタ、何回使ってるんですか?

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2007年2月16日 (金)

サイクルトレイン

 定刻発車,ザ・対決 で、日本でも自転車をバラさずに電車に積めれば嬉しい云々と書いたが、自分の誤解のため不正確な記述になってしまった。鉄道への自転車の持ち込みは全ての路線で不許可というわけではなく、企業や路線によって色々なサービスがあるようだ。 Wikipedeia 輪行サイクルトレインの項に詳しい説明がある。

 JRと私鉄で原則が違うし、同じ企業でも路線・時期・時間によって扱いが違うんで、詳細は各企業や路線に問い合わせた方が無難だろう。扱いはだいたい以下に分かれるようだ。

  • 原則として不許可。
  • 分解して輪講袋に入れれば有料で許可する。
  • 分解して輪講袋に入れれば無料で許可する。
  • サイクルトレイン:事前に予約すれば1台だけ無料。
  • サイクルトレイン:1台だけ無料。

 JRの対応は "車内に持ち込めるもの、持ち込めないものは何ですか?" に記述があり、原則として「分解して輪講袋に入れれば無料で許可」となっている。とはいえ朝夕の通勤電車に持ち込むのは遠慮すべきだろうなぁ。

 サイクルトレインは、いくつかの私鉄が提供しているサービス(2007年2月現在)。区間・期間・曜日・時間・車両などを限定して、自転車を1台だけ無料で積める。

 以前、瀬戸内近辺をサイクリングした事がある。大抵のフェリーは自転車をバラさずに乗せられるんで、足が疲れたらフェリーに乗ってショートカットして距離を稼いだ。明石のタコはうまかったなぁ。

 長時間のサイクリングは消費カロリーが多くていかにも減量に良さそうだけど、ひとつ困った点がある。漕いだ後のごはんはやたら美味しいんだ。

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2007年2月15日 (木)

若者の活字離れ?

 ちょっとこの辺を読んで思ったこと。

 実は私も最近よく図書館を使うようになった。理由はこの辺。

  • 部屋が狭いんで本を置く場所がない。
  • お金の節約。
  • いい年なんだし少し古典を読んでおきたい。といってもほとんど読んでないけど←意味ないじゃん
  • 品揃えが豊富。引っ越したらたまたま近所に大きな図書館があったのが幸いした。
  • 若い頃に読み逃した作品に出会える。最近は新刊の刊行が多い分、絶版になるのも早く、すぐ手に入らなくなる。けど図書館だと結構拾い物に出会える。最近だと森青花の「BH85」が拾い物だった。
  • 日頃はあまり読まない分野の本も気軽に借りられる。図書館じゃなければ「照明[あかり]の設計 住空間の Lighting Design」を読まなかったし、北村薫にも出会えなかったと思う。
  • 好きな作家が増えすぎて最新作を追いきれない。

 自分語りはこの辺にして、タイトルの話。果たして若者は本離れしているのかってお話。毎年 読売新聞 が読書週間にアンケートを取っている。これが結構面白い、色々な意味で。 試しに2005年10月のアンケートから、“この1か月間に本を「読まなかった」人”の割合を抜き出して表にし てみる。

世代  20歳代  30歳代  40歳代  50歳代  60歳代 70歳以上
非読率 41% 41% 44% 55% 61% 66%
前世代との差 -  0% 3% 11% 6% 5%

 この表から、あなたはどんな印象を受けるだろうか。私は次の二つの傾向を読み取った。

  1. 若い人ほど本を読み、年配の人ほど本を読まない。
  2. 特に変化が大きいのは50歳代。

 現場の書店はこの状況を敏感に感じ取っているらしく、学習参考書・漫画・ライトノベルなどの売り場面積が拡大つつある様に思う。いずれも若い人向けの商品だ。

 ところで上の表の数字は以下の頁から抜き出した。できれば元記事を読んで欲しい。

本離れ進む中高年 : 出版トピック : 本よみうり堂 :  YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 記事からどんな印象を受けただろうか?なかなか興味深い論調だと思う。この記事を書いた記者は昭和20年代の産まれなんじゃないかな。

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2007年2月13日 (火)

まずケーブルを疑え

出勤してすぐ手元のノートPCの電源を入れてブラウザを立ち上げ、自分が管理しているサーバに繋ぐ。
    「某サーバに接続できません」
へ?落ちてる?なんか事故でも起こした?と一瞬パニックに なる。とりあえず ping を打って…と、コマンド窓を開いた所で 気がついた。ノートPCのネットワークケーブルが外れてる。

教訓が身にしみた。

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2007年2月12日 (月)

白菜のカレー

カレーに白菜を入れてみた。まず、白菜を煮る。水は入れなくていい。30分ほど煮ると白菜が汁を出す。煮崩れてきたら他の具を入れる。後は普通のカレーと同じ。少しまろやかな味になる。

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2007年2月11日 (日)

チャールズ・ストロス「アイアン・サンライズ」ハヤカワ文庫SF

 序盤、25頁~28頁の恒星が超新星化する描写がたまらない。ホーガンの造物主の掟の出だしに匹敵する酩酊感。

ポケット宇宙のなかで時間的次元がプランク長レベルでくるりと閉じて、別の次元--物理学の標準モデルが想定している、折りたたまれた次元のひとつ--がとって」かわった。外で数秒がたつあいだ、ボケット宇宙のなかでは膨大で長さの時間が流れた。

 相変わらずガジェット満載で"アップロード"とかの専門用語(?)が説明無しにポンポン出てくるけど、あまり気にせず読みとばして構わない。

 ちょっと舞台背景を説明する。といっても前作シンギュラリティ・スカイと同じ世界。

 21世紀末、突然人類の9割が消え、以下の三戒を刻んだ一辺10メートルのダイヤモンドが残った。

  1. われはエシャトンなり。汝の神にあらず。
  2. われは汝に由来し、汝の未来に存する。
  3. 汝、決してわが過去光円錐にて因果律を犯すなかれ。

 百年ほどして地球の人類が復興した頃、SETI(地球外知性体探査計画)やFTL(Faster Than Light, 超光速飛行宇宙船)探査が多数の人類らしき文明を発見する。どうやら消えた人類はテラフォーミング済の多くの惑星に転送されたらしい。各惑星には転送と同時に贈り物が届いた。時間とエネルギーと原材料さえあれば、ほとんど何でも作れる豊穣の角コルヌコピア。いくつかの愚かな例外を除き多くの惑星人類は贈り物を賢明に使い、文明を再興した。
 科学者はある仮説を提唱する。コンピュータ・ネットワークが知性を獲得する。それは人類なら百万年かかる思考を数分~数時間で行い、自らを進化させ超知性、すなわちエシャトンとなり、かの事件を起こしたのだろう。
 三戒の三つ目の意味ははやがて明らかになる。超光速航行を使い過去を改変しようとする試みは、なぜか様々な事故を起こし、常に失敗するのだ。

 で、物語と登場人物の紹介。

 ある日、モスコウ星系の太陽が前触れなしに超新星と化し、同星系を焼き尽くした。破滅の風は光速で近隣の太陽系を襲う。数光年離れたオールド・ニューファウンドランド・フォーは避難が始まっていた。16歳の少女ウェンズディは避難船に乗り込む当日、謎の書類と死体を見つけ魔犬に追われる。
 前作シンギュラリティ・スカイで活躍したマーティンと"国連"の秘密情報員レイチェルのカップルも新婚気分で再登場。マーティン君は理想の夫を見事に演じてます。
 巨体の戦争記者フランクは航宙船のバーで奇妙な集団に絡まれる。若く清潔でごつい体格で軍の訓練を受けているらしい。

 前作に比べて小説としてはうまくまとまってると思う。物語はウェンズディの逃避行を軸に進み、それにカップルとフランクが絡む形。主軸が明確な分、わかりやすくなってる。
 とはいえ、光年単位の宇宙空間を舞台にしてる上にカットバックが入るんで、ちょっと時制が混乱しがちかも。例えば冒頭。3.6年前のモスコウの超新星化が、3.6光年はなれたニューファウンドランドじゃ、今起きつつある厄災になる。その辺が難でもあり、同時にこの物語の醍醐味でもある。相対論的宇宙を体感できる作品。

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2007年2月 9日 (金)

更なる間違い

アオキ通勤も、根本的な所で間違っていた。彼女が覗いていた店はアオキじゃない。違う店を私が勝手にアオキだと思い込んでいただけ。
紳士服のアオキさん、たびたびごめんなさい。

久々に朝方、こむらがえりをおこす。原因は今のところ不明で、ミネラル・ビタミンEの不足や体の冷えなど、色々な説がある。予防としてはミネラル分や水分を充分に取る、体を温めるなど。つった時の対策もあるらしい。(株)東京医療問題研究所こむらがえりの頁の一部を引用する。

もし、就眠中にこらむらがえりになりそうな時、あるいは、なった時は、床に立つか、寝た姿勢のまま足の裏で壁や床を強く押してみて下さい。

近所の梅の木は少し咲き始めた。

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2007年2月 8日 (木)

アオキ

通勤の 2. は私の勘違いかもしれない。
今日、アオキのショーウィンドウを見たら、婦人服もあった。
ごめんなさいアオキさん。

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2007年2月 7日 (水)

中島龍興「照明[あかり]の設計 住空間の Lighting Design」建築資料研究社

関心もなければ仕事にも関係ないけど、ちょっとした出来心で借りた。
インテリアコーディネイターを目指す人向けの照明設計の入門書。
とはいえ写真が豊富なんで素人の私でも楽しく読めた。
計算式やグラフはすっとばしたけど。あはは。
以下、興味深いエピソード。

  • 長波長が多い赤系の光は色温度が低く、短波長の多い青白い光は色温度が高い。
  • 婦人服の量販店で高級感を出そうと色温度の低い蛍光ランプにしたら客足が遠のいた。親しみやすさが薄れて敬遠されたらしい。色温度の高い白色蛍光ランプにしたら売り上げが回復した。
  • ヨーロッパ→アメリカ→日本 の順に高い色温度が好まれる。特に日本は突出して高い色温度(4200K~5000K)を好む。
  • 日本の店は閉店時にショーウィンドウを閉め、住宅は夜にカーテンを閉じるので、夜になると町が急に暗くなる。
    #とはいえ今の季節はカーテンを閉めたほうが暖房効率がいいんだよね
  • 屋外照明は防水じゃなきゃいけない。
    #言われて見れば当たり前だけど気がつかなかった。
  • オペラ座の屋上はガラスのドームになっていて、観客が多いほど赤っぽい色になる。
  • 階段の明かりを設計した際に失敗した。昇りはいが下りの時にランプが直接目に入ってしまう。
    #こういう失敗談って面白いね。

中島さんは中島「日本人はひたすら明るい照明を好むけど、夜は夜らしく夜の雰囲気を楽しめばいいのでは?」という意見らしい。私の寝つきの悪さも照明が原因の一端かもしれない。けど、やっぱし明るくしちゃうんだよね。昼間にプライベートな時間が取れないからかなぁ。

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2007年2月 6日 (火)

通勤

そんな訳で帰宅途中に歩きながら面白い事はないかと観察してみた。

  1. お団子頭にビーズをつけた女性。セットが大変だろうなぁ。
  2. 紳士服のアオキのショーウィンドウを覗いていた若い女性。
    彼氏に送るプレゼントを選ぶにしてはアオキってのは色気がない。うーん。
  3. ワイシャツ姿の30代の男。確かに今日は暖かかったけど、
    何か肉体労働でもしたんだろうか。でも息は上がってなかったみたいだ。
  4. 逆モヒカンの女性…と思ったら、髪を中央で分けた年配の女性だった。
    黒く染めた髪の生え際を染め残してたんだろう。

結局、全部、人に関することばかりだな。

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2007年2月 5日 (月)

北村薫「冬のオペラ」C★NOVELS BIBLIOTHEQUE 中央公論社

北村薫「冬のオペラ」C★NOVELS BIBLIOTHEQUE 中央公論社

叔父の不動産屋に勤める姫宮あゆみ19歳は、奇妙な入居者にであう。
巫(かんなぎ)弓彦、たぶん40代の中年男。
自ら「名探偵」を名乗るが繁盛せず、新聞配達やビアホールのウェイターで
日々の糧を得ているらしい。

妙に現実味のある名探偵とワトソンのコンビが出会う3つの事件の短編集。
といってもあまり派手な事件は…ごにょごにょ。
ミステリはあまり読まないのでトリック云々の出来はよく分からない。
けど、彼の文章は好きだ。

円紫さんシリーズ同様、主人公の姫宮あゆみの視点がいい。
枯山水に日光と砂の駆け引きを見る。
藻の繁殖した池を抹茶羊羹色と語る。
金閣寺を見て金箔の剥げかかった金閣寺を妄想する。
なんとまぁ豊穣な世界に生きていることか。

同じ世界でも、見る目が違えば途端に意味深く彩り豊かな世界になる。
そういえば近所に梅の木があったな。ちょっと様子を観察してみよう。

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2007年2月 4日 (日)

お米

お米を買ってくる。千葉産ふさおとめ。
5Kg、結構ずっしりくる。カラシニコフ+予備弾装1個分ぐらいか。

重いよ!全然、軽くないじゃん。

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松本仁一「カラシニコフ」朝日新聞社

カラシニコフ自動小銃。AKとも呼ばれる。
1948年ソビエト連邦軍が制式採用。軽く小さく頑丈で使いやすい。
分解しても部品はたったの9個。「遊び」が多く弾詰まりしにくい。
多くの国でライセンス生産され、1億丁以上が流通している。
ソマリアでは中古50ドル、新品は80ドルで手に入る。

書名通り、カラシニコフを中心にアフリカの失敗国家の現状のルポ。
権力者は利権漁りに夢中で社会資本整備や治安維持に興味を持たない。
そこに旧ユーゴスラビアやりビアから製造刻印のない安価なAKが大量に流入する。
扱いやすいAKは13歳の少年を一週間で兵士に変える。
武装組織は学校を襲って子どもをさらい麻薬と暴力で兵士に仕立て上げる。
治安は崩壊し個人が武装して自衛するしかない。

設計者カラシニコフ氏のインタビューもある。典型的な叩き上げの技術者。
第二次大戦に従軍しドイツ軍の突撃銃に衝撃をうけ、歩兵銃の必要性を実感する。
「教育のないソビエト兵が使いこなせる銃」という設計思想で、
当時主流の高精度設計から180度転換して「遊び」の多い銃を設計・開発する。
他の分野、例えばトラックを設計したらきっと名車を作っていたと思う。

失敗国家を見分けるには二つの基準で充分と記述がある。

  1. 警察と兵士にちゃんと給与が支払われているか?
  2. 教師に給料を払っているか?

兵が困窮すれば武器を売るか自分で武器を使って稼ぐかだ。
国の将来を考えれば教育に力を入れるはず。
いずれも為政者が何を重要視しているかの指標になる。

最後にソマリランドの現状を紹介し、現実的な対策の一端を見せて終わる。
結局はいかに武装解除を進めるかが肝になる。
ソマリランドでは地区の長老が中心となって武装勢力を説得し銃の回収を進めた。

軽く味見するつもりで読み始めたら止まらなくなって一気に読んでしまった。
朝日新聞社の割りに思想的な偏りも少ない気がする。

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2007年2月 3日 (土)

SFマガジン2007年3月号

英米SF受賞作特集。

ローカス賞ノヴェレット部門受賞の I:ロボット(コリイ・ドクトロウ) が秀逸。
タイトルが示すとおり、アシモフのシリーズを基にしている。
警官アルトゥーロは12歳の娘と二人暮らし。
ロボット技術者の妻は自由を求めて亡命してしまった。
今日も職権を濫用して学校をサボりがちな娘の行動を監視していると…
なんか映画「ラスト・ボーイスカウト」みたいな、ちょっと情けないお父さんが主人公。
ラストはちゃんとSFらしい仕掛けが施してある。
そうか、だから I:ロボットなのね。

巻頭のカロリーマン(パオロ・バチガルビ)も良かった。
化石燃料が枯渇し、既存の農作物は寄生虫や病気で壊滅状態。
農業はバイオ企業が供給する遺伝子組み換え種子に依存している未来を描く。

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2007年2月 2日 (金)

spam

会社のメールサーバの調子が悪い。
いくつかのメールアドレス宛てに大量のメールが届き、受信簿がパンクする。
その結果、被害者はメールの送受信ができなくなる。
ウイルスが繁殖してるのかも。

私は迷惑メールを自動フィルタリングしてる。
メールソフトが迷惑メールを自動判別し、迷惑メール専用の受信簿に分別する。
だから日頃は迷惑メールが届いても気にならない。

自分がメールを受信できているか調べるため、
久しぶりに迷惑メール専用の受信簿を覗いてみた。

相変わらず暇でお金持ちな女性から大量のお誘いが来てる。テレるね、えへへ。

そんなわけで、自分は正常にメールを受信できることがわかった。
迷惑メールたまには役に立つね。

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